院長ブログ

真菌、コレステロール、癌19

2020.2.27

どの医者でもいいから捕まえて、「マイコプラズマってどういう病気を起こしますか?」と聞いてみるといい。
捕まえたのが整形外科医なら「うーん、学生のときに勉強して以来そういう知識はご無沙汰で、もうすっかり忘れちゃったなぁ」と遠い目で言うだろう^^
捕まえたのが消化器内科医なら、かろうじて「肺炎かなぁ」くらいの答えは絞り出すはずだ。自戒を込めて言うけど、医者なんて、自分の専門以外の知識はすっかり忘れているものだよ^^
しかし捕まえたのが呼吸器内科の先生なら、もうちょっと気の利いた答えが返ってくるかもしれない。「マイコプラズマは肺炎の起炎菌のひとつです。特徴としては、痰を伴わない乾咳ですね。風邪様症状と同時に、下痢などの消化器症状を併発することもあります。一応細菌に分類されていますが細胞壁がなく、自前のエネルギー産生系を持ちません。しかもサイズが細菌よりはるかに小さくてナノのオーダーで、かといってウイルスかというとそうではありません」

そう、細菌のようでもあればウイルスのようでもあり、同時にどちらでもない。
現代医学がCWDs(あるいはソマチッド)の概念を認めていれば、「マイコプラズマはCWDsそのものじゃないか」となって、病気の本質をより深く、統一的に把握できるのだが、パスツール医学(『病因は外部にあり』)に囚われた現代医学が、いまさらCWDsを認めることはないだろう。
もう医者に妙な期待をするのはやめておくことだ。本当の知識を仕入れて、我が身は自分で守るようにしよう。

マイコプラズマが関わっている病気は、何も肺炎に限らない。というか、あらゆる慢性疾患(自己免疫疾患、炎症性疾患、癌、慢性疲労症候群など)に関係している。呼吸器内科の先生でさえ、案外このことを知らない。マイコプラズマは、すべての診療科の疾患に関与していると言っても過言ではない。
これは何も特殊な主張ではない。一般的な医学もこの可能性を認めている。論文を挙げればキリがないが、あえて一部を列挙すると、、、
『炎症性腸疾患とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11713965
『クローン病とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11872112
『ムズムズ脚症候群とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15301831
『心筋梗塞とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12528760
『脳神経障害、脊髄神経根障害、筋炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/116630
『関節リウマチとマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10402069
『多発性関節炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3128197
『炎症性疾患、癌とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9716980
『癌とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11819772
『心炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3083673
『神経疾患とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC490708/
『神経症状とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11170938
『脳卒中とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3614676
『多発性神経根炎、脳幹脳炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12220390
『脳幹脳炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14676065
『不明熱とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7149873
『胆汁うっ滞性肝硬変とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC149592/
『肺外疾患とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6433568
『横紋筋融解症とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10654971
『腎炎とマイコプラズマ』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10100287

さすがにこれらの論文すべてを訳すことはしません^^;
ただわかって欲しいのは、「病原性を持ったCWDs(マイコプラズマ)が万病のもと」というライフやネサンの主張を、主流派医学(少なくとも研究部門)も認識し始めている、ということだ。
しかしかえすがえすも悲しいのは、現代医学がパスツールの呪縛から逃れられず、「体内環境の悪化によってCWDsが病原性マイコプラズマに変化した」つまり「病気は体の内側から来る」という説を決して認めないことである。
それどころか、上記のような知見に対して「ほう!リウマチにも細菌(マイコプラズマ)感染という側面があるのか!真の原因見つけたり!」となって、マクロライド系やテトラサイクリン系などの抗生剤を投与したりすることにもなりかねない(さすがにβラクタム系を使う医者はいない(はず)。細胞壁がないから)。
もっと話がややこしくなるのは、こういうマクロライド系の投与によって、一瞬確かに症状が改善し得ることだ。
たとえば、アトピー性皮膚炎の背景にも当然CWDsが絡んでいる。そこにタクロリムス(23員環マクロライド)を投与すると、改善する可能性は確かにある。悪化した体内環境の清掃に努めるCWDsがマクロライド系によって追い出される格好になるからだ。しかしこれは、決して治癒ではない。単なる「掃除の中断」である。体内環境の根本的な改善(これについてはまたいずれ説明します)に取り組まない限り、真の治癒があろうはずがない。

参考
“Proof for the cancer-fungus connection”(James Yoseph 著)

コロナウイルス対策6

2020.2.26

「風邪の引き始めには葛根湯」というのは、テレビCMなんかで宣伝されたことがあるせいか、一般の人でも何となく聞いたことがある。
しかし、風邪とはそもそも、ウイルス感染症だということはご存知ですか?
その原因ウイルスとして一番多いのは、ライノウイルスだが、その他には、コロナウイルス(今問題になっているのは”新型”コロナウイルス)、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、エンテロウイルスが挙げられる。

さて、「風邪に葛根湯が効く」ということは、葛根湯がウイルス感染症全般に効く可能性はないだろうか?
今、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている。しかし葛根湯がウイルス感染症全般に効くとすれば、今回の新型コロナウイルスにも有効かもしれない。
葛根湯は処方薬としては安価である。ちなみに、シナール(ビタミンC)も安い。
予防は治療に勝るものである。かかりつけの先生にお願いして、葛根湯(朝1包 食前)、シナール(毎食後)を出してもらって新型コロナウイルスの罹患率が減少するのであれば、やっておいて損はない。
何も「ずっと飲み続けないといけない」わけではない。寒さの厳しいここ1、2か月の間だけでいい。
4月5月にもなれば暖かくなって、ウイルス感染症の罹患率は全般的に低下する。新型コロナウイルスもこの傾向にならうと信じたい。

ところで、葛根湯が風邪に効くという、その根拠は?
僕ら医者も「なんとなく聞いたことがあるな」程度で、その根拠となる元論文に当たったことがある人はそれほど多くはないと思う。
そこでエビデンスについて、調べてみたところ、いくつか論文が見つかった。たとえばこんなの。

『葛根湯(GGT)はヒト呼吸器細胞内のRSウイルスに対して抗ウイルス活性がある』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22120014
長いので【目的】も【方法】も省略して【結果】だけ書くと、
「GGTは用量依存性にHRSV(RSウイルス)が産生するプラーク形成を抑制した。GGTはウイルス感染の前に投与するとより効果的だった。
GGTはヘパリン(抗凝固分子)の有無にかかわらず、用量依存的にウイルスの接着を抑制した。また、GGTはHRSVの侵入を時間依存性および用量依存性に抑制した。GGTは粘膜細胞を刺激してIFNβの分泌を促進し、ウイルス感染を抑制した」

『葛根煎じ液(GGD)のインフルエンザウイルスA型感染に対する作用機序の考察』
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1875536419300792
「ウイルス活性を抑えることはわかっているが、その機序は不明だった。今回の研究でわかったことは、まず、GGDはin vitro(試験管内)で中程度の抗インフルエンザウイルス活性を持つこと。
さらに、GGDはウイルス感染が成立する前に投与したほうが効果が高いことがわかった。これは、GGDが細胞内に侵入したウイルスに対して効くというより、ウイルスの細胞への接着や複製段階に作用しているということである。さらに、in vivo(生体内)の実験で、インフルエンザH1N1型に感染させたマウスにおいて、GGDを投与すると肺組織のウイルス力価が有意に低下し、かつ、マウスの生存率、肺指数(lung index)、肺組織病理所見が改善した。 GGDの投与によって、TNFαの発現が低下し、Th1/Th2の免疫バランスが改善して過剰な免疫応答が抑制された。さらに、GGD投与によって、ウイルス感染マウスのtoll様受容体7伝達経路の発現が減少した。これらの機序によって、GGDは抗ウイルス作用を持ち、肺の炎症を軽減する免疫調整を行っているものと考えられる」

『升麻葛根湯はヒト表皮線維芽細胞内のエンテロウイルス71型を抑制した』
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378874108003061
タイトルの通り。詳細は省略。

他にもいくつか論文があったけど、こんなところで充分だろう。
そう、葛根湯がインフルエンザウイルスを始め複数のウイルスに効果があることは間違いない。
「風邪のひきはじめに飲むのが肝心」というように、感染が成立したあとでも決して無効ではないが、事前投与のほうが有効性が高い、ということにも実験的な根拠があるということがわかった。

さて、漢方薬というのは複数の生薬の組み合わせから成り立っているものだけど、葛根湯がどのような生薬から成り立っているか、みなさんご存知か?
葛根湯、というぐらいだから、葛根(クズの根っこ。トロミつけに使ったりする)が入っているのは当然予想がつくが、その他には、以下のものが入っている。
麻黄・・・エフェドリンという交感神経を高める成分が含まれている。高濃度に精製したエフェドリンは、覚醒剤的な作用をするヤバいクスリ。
桂皮・・・シナモンのこと。おなじみ、八つ橋の風味。
芍薬・・・立てば芍薬座れば牡丹、とは美しい女性の立ち居振る舞いを指す。生薬には芍薬の根っこが用いられる。
生姜・・・生薬的には「ショウキョウ」と読むが、要するにショウガのこと。
大棗・・・ナツメのこと。僕の昔住んでた長野では、あちこちに自生していた。ほのかに甘い実。
甘草・・・むしろこれが入ってない漢方薬のほうが少ないくらいの、超定番の生薬。

どうですか。これが葛根湯の内訳です。
葛根(クズ)、桂皮(シナモン)、生姜(ショウガ)はスーパーで普通に買えるし、その他のもネットで買える。
つまり、葛根湯の生薬は自分でコンプリートできる、ということです^^
「ツムラやクラシエの精製した剤型の漢方薬はどうもちょっとなぁ」という人は、生薬を取り寄せて自分で葛根湯を作るのもいいだろう。

見えないもの4

2020.2.26

昨夜、大学時代の同級生から急にラインがあった。
「今実家に戻ってるねんけど、飲まへん?」
普段は東京で医者をしているが、先週末の連休から実家の京都に帰っているという。
ブログを書きたいと思っていたが、友人付き合い優先である。二つ返事でOKした。

「最近は、仕事以外はポーカー三昧の日々。新宿、渋谷、池袋、あちこちのポーカーバーに道場破りみたいな感じで遊びに行っている。
勝ったり負けたり。強い人がいると勝てないな。カードが弱いときは基本的には降りるよ。手札にエースがあっても、もう一枚が5とかだと、たいてい降りる。5くらいだとキッカーで負けるし。
勝負に行くときは自信のあるときが8割。残り2割がブラフかな。
あつし、最近ポーカーどうなの?え!やめたん!?なんで?

ああ、ブログに書いてたね。ああいうところで運を使いたくない、みたいなこと。
あれはね、違うと思うよ。バックギャモンはともかく、ポーカーは完全に心理戦だよ。運を消耗する、とかじゃない。
いや、もちろん運は必要だよ。でも確率的に、悪い手札が続くわけがない。強い手札が来ることが確実にある。それは”祈り”とか”願い”とかじゃない。単純に、確率の話だよ。
カードが弱いときは、降りればいい。弱いカードで変に突っ張ろうとするから、頭が熱くなって、願ったり祈ったり、ということをやりだす。
ポーカーに強い人は、必ず冷静だ。考えているのは、期待値のことだけ。あんまり祈ったり願ったり、ってしてないよ。
あとは、ポーカーフェイス。プレースタイルを読まれちゃいけない。ときにはブラフも必要。
なんていうか、ポーカーバーに「神様」はいないよ。ディーラーがいて、プレイヤーがいる。ただそれだけの話。
読み合いや駆け引きがあって、ものすごく人間臭い世界だよ。またポーカー、やりに行こうよ。

あと、そうそう。神様とか霊能力的なことについても書いてたね。
そういうのでいうとね、俺にもひとつ、話がある。
俺、甥っ子がおるんよ。ほら、妹の陽子の子供。その甥っ子がね、5歳なんだけど、もう、明らかに「見える子」なんだよ。
たとえば、実家では親父とかがお札を張ったり神棚を置いてたりするんだけど、それを見て甥っ子が「そこに火の神様のためにお供えしても意味ないよ」とか「神棚のまつり方が違う」とかいう。
じゃあどうすればいいんだと親父が聞くと、「そこにしめ縄をかけて、そこに鏡を置いて」みたいに具体的にアドバイスする。
陽子が甥っ子の手を引いて散歩していて、たまたま稲荷神社の前を通り過ぎた。すると、甥っ子が「ここのおいなりさん、全然ダメ。ちゃんとまつれてない」と怒り出した。
陽子が驚いて、その理由を尋ねると「きつねと神様は違うのに、お供えとかのやり方が混じってる」と。
その稲荷神社の神主は全然そういうのが見えない、かなりテキトーな人みたいで、甥っ子はそのことにも腹を立てていた。
霊感とかそういう能力でいうと甥っ子はそこらへんの神主よりすごいんだけど、いうてもまだ5歳の子供だから、自分の見えているものとか考えをどうやって伝えたらいいのか、まだボキャブラリーが少ないんだな。
陽子がよくよく甥っ子の話を聞いてみると、こういうことらしい。
一般の神社は人間の神様で、稲荷は動物神で、両者は異質なもの。お供えの仕方とかまつり方も当然違ってくるし、何か願掛けをするにしても、聞き入れてくれる心願の種類も違う。たとえば、動物神は呪いも引き受ける、とかね。それを一緒くたにしてまつってるものだから、おいなりの動物神が甥っ子に「これ、何とかしてくれ。きちんと分けてくれ」って言ってくるらしい。
コックリさんとか、小学校のときにやったでしょ。俺もやったことがあるけど、ああいうのは危険な火遊びで、本当にやばいことも起こり得る。
コックリさんで降りるのは動物神で、いたずらで呼び出して、ちゃんと帰ってくれればいいけど、帰ってくれなければマジで人に憑く。狐憑き、という現象があるだろ。あれは本当だよ。
こういうことは、人間の神ではあり得ない。天照大神(あまてらすおおみかみ)がコックリさんで呼び出されて人に取り憑いた、なんて話は聞いたことがないでしょ」

当然、真偽不明の話である(彼が僕に嘘をつく理由はないけどね)。
ただ、キツネ憑きの話は興味がある。
仮にこの現象が実在するとすれば、どうなるか?
キツネに憑かれた人は精神状態に異常をきたす。周囲の人がこの人を心配して、医療機関に連れて行く。すると、統合失調症の診断が下される可能性が高い。
逆に、統合失調症の診断を下された患者のなかには、一定数、霊障による精神症状(かつて”狐憑き精神病”と言われた)があるのでは?
このあたりの疑問を追求した良書がある。『医師が語る霊障 現役医師が医療現場で見た霊障トラブルとセラピー』(橋本和哉 著)である。
患者からこの本を勧められ購入したが、おもしろかった。どの病院に行っても原因不明と言われ、途方に暮れている患者のなかには、霊障による症状である可能性が、本当にあるのだなと思った。
しかし考えてみれば、これは当然の話である。
医術は、かつてシャーマンが行っていた。「病気が霊によって起こる」ことは、むしろ当然のことだった。
西洋医学の隆興は、そういったスピリチュアルな原因による病気の可能性を一掃したかに見えるが、医者の考え方が変わったところで、どっこい、霊のほうが出て行ってくれない。
「非科学的現象は一切認めない」と、まるで科学に対して宗教のような情熱でしがみつくよりも、いっそ「本当に、そういう霊的な現象が実在するのだな」と認めてしまったほうが、話がクリアになると思う。
どの医者も異存はないと思うけど、医者にとってのプライオリティは、患者の治癒である。
霊障という現象が実在すると仮定して、その仮定によって治癒がうまくいくのなら、一概に否定すべきものでもないと思いませんか?

東城百合子先生

2020.2.26

自然療法研究家の東城百合子先生が亡くなられたという。
【訃報】東城百合子先生逝去のお知らせ
https://www.kokusai-yoga.net/article.php/20200226071929981
享年94歳。
どういった原因で亡くなられたのかは分からないが、病院ではなくご自宅で息を引き取られたというところが、東城さんらしい感じがする。
ネットを検索すると、91歳の頃にはまだ自然食の講師として教壇に立って授業をしたり料理を教えたりしていたという記事があるから、きっと死の直前まで元気だったんじゃないかな。
著書『家庭でできる自然療法』は昭和53年の初版以来、宣伝なしで100万部以上を売り上げた。今後も読み継がれていくに違いない。

何を隠そう、実は僕もこの本のおかげで健康を取り戻した一人だ。
医学部の学生時代、ポリクリ(臨床実習)の前にB型肝炎のワクチンを打ち(半ば強制的で、逃れようがなかった)、以来、何かと体調不良(関節のだるさ、全身の倦怠感など)を感じるようになった。
この本に、砂療法(砂浴)という健康法が紹介されていた。
僕の実家は明石で一応砂浜があるし、鳥取で勤務医をしていた頃は、有名な鳥取砂丘ばかりではなく、きれいな砂浜がたくさんあった。
本で得た知識をもとに、ときどき機会を見つけては砂浜に行って砂に埋まり、デトックスに努めた。何度か行くうちに、すっかり症状が消えた。

本の中で、食養の重要性も説いておられた。
現代(といっても40年以上前だが)の畜肉や農薬、加工食品の危険性をすでに警告しておられ、食べ物を通じて入ってくる毒物に気を付けるよう、呼びかけていた。
逆に、季節折々の食材(野菜、雑穀、魚、海草など)を積極的に摂るよう、勧めている。
昨今流行の『高タンパク低糖質』ダイエットをどのような気持ちで見ておられただろうか。
健康を取り戻すのに、果たして高用量のタンパク質(それも肉、卵、魚の積極的摂取だけでは足りず、プロテインやEAAさえ追加して)が本当に必要なのだろうか。
かつての日本人が肉を食べなかったというわけではない。たまに野山で獲れた獣肉を、感謝とともに屠り、頂く、ということはあっただろう。
しかし日本人の食事は基本的に植物ベースで、それで充分健康を保っていた。
東城さんの説く食養生は、日本人の伝統的食性にマッチしていて(「昔の食事に返れ」)、説得力を感じた。
個人的には、この本で一番参考になったのは食養の考え方と砂浴の知識だが、他にも様々な健康法(ビワの葉療法、こんにゃく湿布、ショウガ湿布など)が紹介されている。
僕以外にも、多くの人がこの本によって救われたことだろう。

健康法の提唱者は、なかなか辛い立場である。うっかり風邪ひとつひいても「○○健康法は風邪予防には効果がないんだな。提唱者があのざまなんだもの」などと言われかねない。
何かの重い病気にかかったり、あるいは短命で亡くなってしまっては、その健康法の説得力が減じてしまう。
その健康法の真贋を見分けるひとつの目安として、「提唱者が、90歳を超えてなお心身ともに元気」としてみてはどうか。
この基準でみれば、オーソモレキュラー栄養療法の二大巨頭、ポーリング(1901~1994:93歳没)とホッファー(1919~2009:91歳没)はお見事、クリアしている。
一方、西式・甲田療法で有名な甲田光雄(1924~2008:84歳没)は満たしていない。
尤も、だからといって甲田療法が全然ダメとは思わない。断食や玄米菜食が奏功する人もきっといるだろう。
炭水化物および糖分の摂取を極力控え、タンパク質と脂肪の積極的摂取を勧めるアトキンス・ダイエットの提唱者ロバート・アトキンス(1930~2003:73歳没)先生は、アメリカ人の平均寿命にも満たない年齢で亡くなられた。この食事法は世界中でブームになり、これによって救われた人(特に肥満、心疾患)も無数にいるに違いない。しかし優秀な治療食が、一生毎日続けるべき維持食かといえば、決してそうではない。提唱者の短命さがそのことを裏付けているようにも思われる。
ここで、安保徹(1947~2016:69歳没)先生の名前をあえて挙げるが、安保先生が比較的若くして亡くなられたのは、決して先生の提唱する健康法が間違っていたからではない。

同じような文脈でいうと、最近NHKのドキュメンタリーで『認知症の第一人者が認知症になった』が放送された。
認知症の診断基準「長谷川式認知症検査」は、医者なら知らない人はいない(実臨床でも普通に活用しているし、医師国家試験にもよく出るので^^)
この検査法を提唱した長谷川和夫氏(90歳)が、自身も認知症に罹患したことを公表した。

https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/46/2586194/index.html

「誰だっていつかは病に倒れ、死ぬ。遅いか早いかの違いに過ぎない」、と言って言えなくもない。
ただ、ある疾患の大家が、その疾患に罹患してしまうというのは、ご本人にとっても相当プライドに堪えるに違いない。
それを隠さず、あえて公表に踏み切ったところに、この先生のすごさがあると思う。

コロナウイルス対策5

2020.2.25

石黒伸先生がフェイスブックにおもしろい投稿をされていた。

「国はコロナウイルスの感染予防として、手指消毒を勧めている。しかし、本当に有効なのか?そのエビデンスは?
高濃度のエタノールが手指の皮脂をごっそりそぎ落とし、皮膚常在菌が壊滅して、ウイルス予防にはむしろ逆効果ではないか?」
一考に値する指摘だと思う。
よかれと思ってやっていることが、実は「火に油を注いでいるだけだった」と後に判明した医療行為はたくさんある。
確かに、この手指消毒にもその可能性がないとは言えない。
そこで論文検索をかけてみた。

比較的新しい、こんな論文を見つけた。
『インフルエンザ罹病患者由来の感染性喀痰に対処するための現行の手指衛生の有効性が低下する状況』(←タイトルが訳しにくくて、変ですいません^^;)
https://msphere.asm.org/content/4/5/e00474-19
僕らの手というのは、けっこうな頻度で、痰がつくものだ。何も手鼻をかむ人に限らずね^^;
たとえばせきやくしゃみをしたときに、手で口を覆う。そのとき、手には痰がついている。インフルエンザにかかっていれば、その痰のなかにはウイルスが含まれていて、それが感染源にもなり得る。
この論文は、そのように痰に包まれたウイルスは、普通に存在する(生理食塩水中に存在する)ウイルスよりも、消毒薬に対して抵抗力があるのではないか、という可能性を検証したものだ。
実際そうだった。
インフルエンザA型ウイルスを、食塩水に含ませた場合と痰に含ませた場合、それぞれについて一般的な消毒薬(濃度80%エタノール)を作用させて、ウイルスが不活性化するまでの時間を比較した。
結果、生理食塩水中のウイルスは30秒以内で殺菌できたが、痰の中では2分経っても感染力が維持されていた。消毒薬がウイルスの不活性化させるのに必要な時間は、痰の中では、生理食塩水の中の場合と比べて、8倍長く必要だった。
この論文要約の結びの一文が、なかなか強烈である。
「この研究により、我々は感染性喀痰中のインフルエンザウイルスに対して、エタノール消毒が有効ではないことを証明した」
あるウイルスについて成り立ったことは、他のウイルスについても同様に成り立つと考えるのが基本である。少なくとも「コロナウイルスに対してだけはエタノール消毒が効くはず」と楽観視していては、感染症対策はままならない。

この論文は2019年に京府医の先生が書いた論文なんだけど、けっこうインパクトがあって、アメリカの感染症予防機関(Center for Infectious Disease Research and Policy)がこの論文についてコメントしている。
http://www.cidrap.umn.edu/news-perspective/2019/09/hand-sanitizer-shown-less-effective-hand-washing-against-flu
記事のなかに、こうある。
「この研究によってWHOの指針が変更になる可能性もある。というのは、現在、医師や看護師は、ある患者の対応をし次の患者に移るとき、手指を15~30秒エタノール消毒するというのがWHOの推奨だからである」

この研究は、痰の有無で、エタノール消毒によるウイルスの殺菌作用がどの程度違ってくるかを調べたものだけど、エタノール消毒には別の問題もある。
それは、上記で石黒先生が指摘するように、医療者がこまめに手指殺菌を繰り返すことで、かえって医療者側の皮膚免疫力が落ちて、ウイルスへの感染率が上がってしまうのではないか、という点。
消毒によってリスクを下げているつもりが、逆にリスクを上げている、となれば、そんな消毒、いっそしないほうがいい、ということになる。肌が弱くて手荒れがひどい医療者は、しょっちゅう消毒液なんてすれば手がいよいよガサガサになってえらいことになるから、こっそり消毒をスキップするだろう。しかしこれは、賢明な自衛というべきだろう。ガサガサの手指がウイルス防御力が高いとは、素人目にも思えない。
この点を研究した論文があればぜひ読みたいところだが、見つけることができなかった(あれば教えてください)。

個人的には、エタノール消毒よりも、ニンニクの抽出液のほうが人の皮膚にも優しく、かつ、ウイルスにも効果的ではないかと思っている。
手がニンニクくさくなるのは、医療者のQOLに差し支えるかもしれないけど^^;
でもパンデミックとなれば、そんなことは言っていられない。患者、医療者、双方にとって少しでもプラスになる方法なら、ニンニクでも何でも取り入れればいい。

ニンニクがウイルスに有効だと考えるのは、以下の論文によります。
『無菌卵中のコロナウイルス(感染性気管支炎ウイルス)に対するニンニク抽出物の有効性』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4967842/
【目的】ニンニクは香味のある食材としてはもちろん、抗菌薬、抗下痢薬として長く用いられてきた植物である。感染性気管支炎ウイルス(IBV)はコロナウイルスの一種である。IBVに対するワクチンを作っても新たに出現した変異株には対応できない。本研究では、IBVに対するニンニク抽出物の抑制的効果を検証した。
【方法】と【結果】は省略して、
【結論】は、
「ニンニク抽出物は、ヒヨコ胚中のIBVに対して抑制的な効果がある」

要するに、ウイルスは細胞の中に寄生し細胞の増殖機構を借りて増えるわけだけど、ニンニク抽出物によって、ウイルスの増殖が抑えられた、という研究。
特に、コロナウイルスに対する有効性が示された、というところが熱いよね^^今一番タイムリーな話題だから。
ニンニクのいいところは、妙な副作用がないところ(匂い、という副作用は除く)。
それに、「薬剤耐性ウイルス」が出現するとしても、「ニンニク耐性ウイルス」が出現するとは考えにくい^^
前に紹介したけど、カレーとかニンニクとか、香辛料・香草の類は、下手な薬よりもよほど薬だね。

酵素風呂

2020.2.24

人生で初めて、酵素風呂を経験した。
周囲には野山と畑しかない神戸の田舎に、プレハブを改築したような小屋があって、中に入ると酵素風呂独特のにおいが立ち込めている。

今日姉とごうちゃんにいきなり連れられて行ったんだけど、それまで僕は酵素風呂という言葉さえ知らなかった。というか、みなさんはご存知ですか?
ウィキペディアを調べても載っていない。誰が言い出したのかよくわからないし、はっきりした定義のある言葉ではないようだ。一応自分なりに説明するなら、「米ぬかやおがくずなどが発酵するときの熱で体を温める健康法」といったところだろうか。

今回僕が行ったのは、米ぬかの酵素風呂。
管理人氏によると、「うちのは、米ぬかに土、海草、カニ殼などを混ぜています。発酵の熱でだいたい50何度になります」とのこと。
普通の風呂が42度くらいであることを考えると、50何度というのはけっこう高温である。
5分ほどで汗が出始めて、15分ほどでそろそろギブアップ、となりそうだが、ぐっと我慢。結局1時間ほど入っていた。

管理人氏
「2005年にこの酵素風呂を開業しました。きっかけは、僕自身が酵素風呂の素晴らしさを実感したこと。
いつの頃だったか、花粉症になりました。ヘビースモーカーの僕が、その花粉症のせいで、タバコをやめざるを得なくなるくらいの、ひどい花粉症でした。
ある意味花粉症のおかげで禁煙できたのですが、タバコをやめても花粉症は治りません。抗アレルギー薬なんかを飲みながら症状をまぎらせていたのですが、たまたま酵素風呂に行く機会がありました。
効果てきめんで、明らかに花粉症が楽になりました。何度か通ううちに、すっかり改善しました。
ただ、”揺り戻し”があるので、注意してくださいね。これは今日、みなさんも経験されるかもしれません。要するに、好転反応です。
僕の場合は、腕のこのあたりに湿疹がたくさん出て、すごくかゆくなりました。花粉症による息のしにくさは楽になって、代わりに皮膚のかゆさが出てきたわけです。でもその症状も何度か酵素風呂に入るうちにすっかり消えました。
これはアレルギーのある人にはよくある回復経過みたいです。
リウマチで関節が痛くてたまらない人が、酵素風呂に入るようになると、アトピーのように皮膚がかゆくなる症状が出てくる。かゆみが治る頃には、リウマチもすっかり消えている。体の中の”毒”が、皮膚症状を経て排出されているのかもしれません。

癌の人もよく来られます。
悪性リンパ腫で、首に大きなしこりがあった人が、何度か酵素風呂に通ううちにすっかりしこりが消えました。医者も「なんで治ったのかな」と不思議がっていたようです。
70代の前立腺癌の人もいました。高齢者の前立腺癌というのは、進行が遅いものですから、抗癌剤とかで変に叩かないほうがいい、っていいますね。でもその人は医者に勧められるがままに抗癌剤をやってしまった。で、抗癌剤の副作用がものすごくひどくて、「こんな治療受けるくらいなら死んだほうがマシ」と治療を中断した。代わりに酵素風呂に通い始めて、もう5年経ちますが、今も元気にしておられます。

人が入浴した後の酵素風呂は、当然再利用しません。都会にある酵素風呂は、こっそり再利用している、なんて聞きますが、誰かの毒素を吸った酵素風呂に入っても、効果は乏しいと思います。
使い終わった酵素は、裏の畑に巻いて肥料にします。米はアイガモ農法で、野菜は雑草も抜かずに種をまく自然農法で育てています。
有機野菜の販売もしていますので、よかったら見て行ってください」

この人は、”医者よりも医者”だと思う。そこらへんの医者よりも、はるかに人を救っている。
というか、いわゆる医者がやっていることは、抗癌剤にせよ抗アレルギー薬にせよ、結局対症療法ばかりで、患者の治癒に何ら貢献していない。

錠剤を飲んで一発で、という治療で、本当の回復はあり得ない。
酵素風呂のように、むしろ不快な症状を経て、毒素を出し切って、ようやく真の回復に至るものだ。
ちなみに、1時間酵素風呂に入ったことで、僕と姉は気分の悪さを感じた。僕は本当に吐きそうなくらいの嘔気だった。ごうちゃんは右肩の痛みを感じた。中途半端な治り方をした古傷が、真の回復に向けて疼き始めるようなんだ。
ただ、全員一致した感想は、「すごくよかった。また行こう」
そう、不快な症状が出るのに、何だか体の深いところで癒されていく感じなんだ。
酵素風呂、みなさんにもオススメです。

真菌、コレステロール、癌18

2020.2.23

誰だって死にたくない。それは人間に限らない。
生きようとする衝動は、すべての生物に共通するもので、細菌もその例外ではない。
抗生剤、スタチン、肉類・乳製品(飼育過程で大量の抗生剤を使うため残留している)などのカビ毒によって、生存に不利な環境になると、細菌は様々な変異を起こして、何とか生き抜こうとする。

たとえば、腸内に、いわゆる善玉菌がいる。
普段はビタミンや脂肪酸など、宿主にとって好ましい物質を産生してくれる味方だ。人間と腸内細菌、win-winの関係にあるわけだ。
しかしここに、カビ毒(mycotoxin)など、何らかの毒物が流入してきた。善玉菌は生存のために、やむなく変異し、いわゆる悪玉菌になる。

どのような変異を起こすかは、どのような毒物であるかによって異なる。
たとえば、ペニシリン。
そもそも抗生剤が菌だけを殺し人間には無害なのは(そんなことあり得ないけどね)、抗生剤が細菌と人間の違いに付け込むからだ。
たとえば細胞壁の有無。細菌には細胞壁があるが、人間にはない。
ペニシリンにはβラクタム環が含まれていて、これが細菌のPBP(ペニシリン結合タンパク)に結合し、細胞壁の合成を阻害する。これは医学部の細菌学の授業で必ず習う。
教授がこんなふうに説明していた。
「レンガを積み上げてせっせと壁を作っているときに、そこにレンガと”似て非なるもの”、たとえばレンガと同じサイズのチョコレートが来たらどうだ。
細菌はうっかり、そのチョコレートをレンガとして壁のなかに組み込んでしまう。そうすると、粗悪な細胞壁ができて、結果、細菌は正常な機能を保てなくなり、破綻するわけだ」
なるほど、うまい比喩だね。
では、このペニシリンに対して耐性を発揮する機序は?一般的には、βラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)という酵素の産生能を獲得することによる、とされている。
つまり、チョコレート(偽レンガ)が来たら、それを溶かす酵素を作るようになることで薬剤耐性菌になる、と。
なるほど、そういう機序もあるだろう。しかしCWDsに注目すれば、別の機序が見えてくる。

実はCWDs(細胞壁欠如細菌)は、細胞壁を持った普通の細菌から、シャーレの上で人工的に作ることができる。ペニシリンを少量注入して、培養してやればいい。
顕微鏡で観察すれば、”普通”の細菌が強固な細胞壁を脱ぎ捨て、アメーバ様の”皮膚”をそのままさらしながら生存している姿が確認できる。マイコプラズマそのものである。
抗生剤を除去してやると、再び細胞壁を身にまとう。抗生剤を入れると、また細胞壁を脱ぐ。その繰り返し。
細菌は非常に賢明である。ペニシリンの性質をすばやく見抜き、「細胞壁を持っていては生存に不利だ」と認識して、すぐに適応する。
この人工のCWDsは、特にL型CWDsと呼ばれている。このL型が、癌をはじめ様々な慢性疾患の発生に関与していることが、研究で明らかになっている。
CWDsにとって、細胞壁を脱ぎ捨てるメリットは、抗生剤による死を免れただけではない。白血球は、細菌の細胞壁上に発現しているタンパクを感知することによって、異物の認識を行っている。CWDsに細胞壁を脱がれてしまうと、白血球は裸の細胞膜のままで体内を移動するCWDsを認識できず、彼らに対して免疫能を発揮できない。

ウレアプラズマやマイコプラズマといったCWDsは、まるで小さな脂肪球(大きさはヒト細胞の100分の1ほど)のように見える。
実際、内部にコレステロールを蓄えており、細胞膜は脂質が豊富で柔らかく、すぐに形態を変える。
真菌のように毒素を産生するものもある。また、やはり真菌のように、エネルギーを他の生物細胞に依存しているため。あらゆるタイプの細胞に侵入して栄養分を奪う。
特にウレアプラズマは泌尿器・生殖器系に侵入するマイコプラズマであり、慢性的な膀胱炎に罹患している人は、まず、このCWDsにやられている。

ペニシリン系薬剤は細胞壁の合成阻害によって効果を発揮するが、別の作用機序の抗生剤もある。
たとえば、生存に必須なタンパク質や脂質(イソプレノイド)の合成阻害である。これらの攻撃に対して、CWDsはどのように対応するのか。
なんと、タンパク質や脂質を合成する遺伝子を放り出すのである。その代わりに、ヒト体内の細胞に侵入し、タンパク質や脂肪を盗む。
抗生剤を使い続ける限り、これらのCWDsは体内に潜み、人間から栄養分を奪い続ける。しかし抗生剤の投与をやめると、また細胞外に出てくる。
CWDs微生物に言葉があれば、このように言うだろう。
「抗生剤を魔法の薬とか言っているが、そんなもん、効いてませんから!残念!(←波田陽区風)
そういう攻撃を続けるようなら、死ぬのはむしろ、あなたのほうだよ」
この百年の間、人間は細菌と戦争し、真菌と領土争いを延々続けている。
カビ毒を使ったこの戦争を終わらせないのなら、終わりになるのは私たちの命かもしれない。

参考
“Proof for the cancer-fungus connection”(James Yoseph著)

HPVワクチン

2020.2.23

今話題の岩田健太郎先生はワクチンの推進派なんだな。
『ワクチンは怖くない 』(光文社新書2017/1/17刊)など、ワクチンの積極的な接種を呼びかける著書も数多い。
そこらへんの素人ではなくて、感染症のプロが「ワクチンは大丈夫!」と太鼓判を押しているわけだから、一般の人は黙ってお説を拝聴するしかない。
プロを相手に「でもネットか何かで『ワクチンは危険だ』って読みました」と反論したところで、冷笑されるのがオチだろう。

上記著書を取り寄せ、読んでみた。
「どうせ製薬会社から金つかまされてるんでしょ」と思いながら読んだけど(今もその可能性はゼロではないと思うけど)、この先生は、HPVワクチンの子宮頚癌予防効果を始め、ワクチンの有効性を芯から信じているのだなと思った。
岩田先生の個人的なことは知らないけど、ご自身もきっとワクチンを打っておられるだろうし、子供がおられるなら、息子か娘かに関係なく、きっとHPVワクチンを始めたくさんのワクチンを打っていると思う(まさか世間一般にワクチンの有効性を説きながら、自分の大事な人には打たないなんて、あり得ないでしょう)。

人が何かを信じるその思いは、基本的には尊重したい。僕は特定の宗教はないけど、熱心に神様に祈る人は否定しないし、科学であれ何であれ、ある種の信念に基づいて行動する人は、美しいと思う。
ただ、同時に、弱者の視点も持ちたいとも思っている。
現実問題として、ワクチンの後遺症に悩む人はたくさんいる。ワクチン接種後後遺症の診断を受けた人はむしろ幸せなほうで、ワクチン接種と症状の因果関係を認めてもらえない(あるいは患者自身認識していない)人は、たくさんいる。
岩田先生は、ワクチンを積極的に打たないことによる「不作為」を糾弾しているけど、ワクチンによって健康被害を受けた人(なかには健康被害どころか、人生を失った人もいる)の存在をどのように思っているのだろう。
僕には岩田先生のような感染症のプロとしての経験はないけど、一臨床医として、上記の著書に反論したいと思った。
そういうときに、ネット上に以下のような記事を見つけた。
『HPVワクチン被害に関して(2018/6/18 )の岩田健太郎医師 @georgebest1969 への質問13とその帰結』
https://note.com/sawataishi/n/n2761cf272862
この記事を書いたのは、澤田石 順さんというお医者さん。
極めて的確な批判だと思った。この記事を見てしまったら、もう僕には新たに付け足すことなんてない。無理して書いても、澤田石先生の拙い模倣になってしまう。
だからここに、澤田石先生の岩田先生に対する質問状を引用させて頂こう。

「HPVワクチン について岩田医師 に昨日13の質問⇒結果、彼は私をブロック。彼とはメールのみの知り合いですが、信頼している私からすると意外でした。ブロックすることで何を守りたいのでしょうか。患者への責任だけは果たして欲しいと願います。

HPVワクチン について、私が心底から敬愛し尊敬する岩田先生に twitter でメンションしたことを以下にそのまま記します。
村中璃子こと中村理子という「自称」医師(医師免許を有することについて、幾度も幾度も証明をお願いしましたが、沈黙のみ)の言説はどうでもよいです。岩田先生は医者として人間として日本国民に珍しい自らと事実について真摯な人物。そんな岩田先生だからこそ、私は批判的な問いかけをしました。

質問1
HPVワクチン 接種後の患者の多くが 筋痛性脳脊髄炎 や 線維筋痛症 と共通する症状を有していることを知ってますか?
私は後二群の患者を数十人、HANS患者を4名、実際に診察し病歴を詳しく聴取し、それを根拠に問題提起してます。

質問2
HPVワクチン 接種後患者 HANS 筋痛性脳脊髄炎 線維筋痛症 の多くに共通する症状として痛み以外に筋力低下、筋力持続時間退縮、筋疲労からの回復遅延、光・音・臭いへの過敏があります。身体表現性障害/機能性身体障害という概念で説明できると考えてますか?

質問3
HPVワクチン 接種後患者 HANS と 筋痛性脳脊髄炎 線維筋痛症 患者の症状群は驚くほど共通してますが、身体の病気だと認めてくれる医者に出会うまで非常な苦労をすることも共通してます。あなたは HANS 患者を何人診察しましたか?

質問4
HPVワクチン 接種後患者 HANS と 筋痛性脳脊髄炎 線維筋痛症 に共通する苦境は1人1人に関して原因が確定できないこと、対症療法しかないこと、数年もほぼ終日臥床なのに身体障害者手帳を取得できない方が多いこと。ご存じでしょうか?

質問5
「僕はプロとして責任ある進言をしてます」と。「責任」あるなら、どうかこの質問にだけは回答して下さるようにお願い
HPVワクチン 接種後、5年以上経過しても日常生活に支障有りの頻度を何人に1人と推定していますか?

質問6
「僕はプロとして責任ある進言をしてます」と。ならば質問
HPVワクチン 接種後、5年以上経過しても日常生活に支障有りの頻度を私は0.5~2万人に1人と概算してます。先生は何人に1人ならば中央政府として積極的勧奨を再開するべきと考えますか?

質問7
「僕はプロとして責任ある進言をしてます」とのこと。私の元友人である久住/上君は先生と同様に実名で HPVワクチン 推奨を提唱してますが、両人は責任という重い言葉を用いたことは私の知る限りありません
責任の意味について解説をお願いします

質問8
HPVワクチン 接種後、5年以上経過しても日常生活に支障ありの方が0.5~2万人に1人が私の概算。 HANS 患者の中で 筋痛性脳脊髄炎 や 線維筋痛症 の診断基準を満たす方は「紛れ込み」と考えているのですか?それら二種の疾患は原因不明ですよ

質問9
先生は私より数年しか若くないのでEBMを重視し、同時に症例報告の大切さを知っていると思う
HPVワクチン 接種後五年以上経過しても日常生活に支障有りの患者さんの「原因」が同ワクチンか否かについては一例毎に検討するほかないと思いません?

質問10
HPVワクチン 接種後五年以上経過しても日常生活に支障有りの患者さんの「原因」が同ワクチンか否かについて確定する手法は存在しません。なので患者を診察した医師は蓋然性(高低)についてのみ言えます。確定できないから否定するのですか?

質問11
HPVワクチン 接種後五年以上経過しても日常生活に支障有りの患者さんが0.5~2万人に1人との概算が「妥当な数値」とは思いませんか?

質問12
「僕はプロとして責任ある進言をしてます」とのこと
HPVワクチン 接種後の有害事象がアジュバントによるとの仮説はご存じでしょう。対照をアジュバントでは無い明らかに無害な生理食塩水等を用いた大規模試験はありますか?

質問13
a)私は予防の原則と慎重の原則を遵守してますが、先生もそうですか
b)先生は HPVワクチン 接種を「責任」を持って推奨することが間違いと後日判明する恐れは抱いてないのですか
(私は二原則からして慎重意見ですが過ちの可能性は認識してます)」

いきなりこれだけたくさんの質問が来たら、うんざりしてしまって、無視を決め込む岩田先生の気持ちもわかる^^;
この質問の多さ自体が、ある種の攻撃だと感じられても仕方ない。
ただ、これらの質問に対する岩田先生の答えは、僕もぜひ聞いてみたい。
個人的には「この一つだけでも、答えて欲しい」となれば、質問13。
「科学の進歩によって、有益だと信じてやっていた医療行為が実は有害無益だった、と後で判明することはしばしばあるものですが、岩田先生、ワクチン接種にその可能性がないと、本当に断言できますか?」

あくまで一般論だけど、「プロ」を自称する人が、変に歪んだ結論と信念で医療行為に従事した場合、とんでもない規模で悲劇が拡散する可能性があると思うんだよね。
岩田先生のワクチンについての信念は、人々の健康に、本当に貢献しているのかな。

タングステン酸ナトリウム

2020.2.22

タングステン、などと聞いても、普通の人は特にピンと来ないと思う。「まぁ何かの金属なんだろうな」という程度だろう。
ちなみに周期表では、第6族第6周期、原子番号74、元素記号はWである。元素記号Wは、タングステン(tungsten:英語)のドイツ語名Wolframの頭文字にちなむ。
第6族は、上から、クロム、モリブデン、タングステンと続く。クロムは糖尿病、モリブデンは貧血への効果が知られている。となれば、その下のタングステンにも何らかの健康効果があるような気がするが、、、

患者からこんな知識を教えてもらった。
「タングステン酸ナトリウムを飲むと、すごく調子がいいんです。いろいろと効果がありますけど、私の場合、一番助かったのは白内障です。先生、タングステンのこと、ご存知ですか?」
もちろん知らない。診察後、いろいろと調べてみた。

タングステン酸ナトリウム(タングステン酸ソーダともいわれる)のベネフィットについては、数多くの研究報告がある。
お固い論文はあとで紹介するが、タングステンの健康効果を紹介した一般向けの書籍もいくつかあるようだ。
たとえば、『胃かいようが治るタングステン酸ソーダ』(加瀬薫 著 朝日ソノラマ出版 1991/06刊)
注文しようと思ったが、すでに絶版だった。ただ、本の内容紹介には、このようにある。
「胃潰瘍をはじめ胃癌・糖尿病・白内障・アルコール中毒・歯槽膿漏・皮膚病・痔・水虫等に驚くべき効力を発揮。
副作用皆無、安く手軽に、誰でも服用できる。著者50余年の体験から推奨するタングステン酸ソーダ健康法」

船井幸雄氏も自著『船井幸雄がいままで口にできなかった真実』(徳間書店2012/06刊)のなかでタングステン酸ソーダを推している。
内容をざっとかいつまむと、
・飲み方は、水100㏄にタングステン酸ソーダを2~3gの割合で溶かす。それを1日1回空腹時に20㏄ほど飲む。なお、水虫、やけどなどの皮膚症状には塗布してもよい。
・効果のある症状として、癌、潰瘍、糖尿病、リウマチ、皮膚症状(水虫、やけど、フケ、皮膚病)、白内障・老眼、認知症、パーキンソン病、ふらつき・歩行障害、フケ、二日酔い、自律神経失調症、肥満、手足のしびれ、痔など。
・メリットは、効果の著しさのわりに、値段が極めて安価なこと。この治療法が広まれば医療費は驚くほど低下するだろう。

でも、パーキンソン病に効く、というのはちょっと微妙じゃないかな。
船井さんは晩年パーキンソン病に苦しんでいたわけだから。健康法の提唱者は病気できないねぇ^^;

しかし、タングステン酸ナトリウムが体にいいとして、一体どこで買えばいいんだろう?普通にサプリとして売っているわけではないだろうし。
これについては、上記の患者が教えてくれた。「薬局アットマーク、というところで販売しています。郵送で送ってくれます」
http://blog.livedoor.jp/kikukusuri/archives/53796642.html
新潟にあるこの薬局を開局した人は、志のある薬剤師さんのようだ。
この薬局では、なんと、「医療用医薬品を処方箋なしで販売」している。
これがどういうことか、わかりますか?
たとえば「シナールが欲しい」「マグミットが欲しい」となった場合、普通はどこかの病院に行かないといけない。
病院で医者から処方箋を出してもらって、次に薬局に行ってその処方箋を提示して、薬を買う、というのが通常の流れだ。
しかしこの薬局アットマークでは、本来処方箋のいる処方薬を、処方箋なしに買えるという。よく知らないけど、法律的に大丈夫なの?^^;
そしてこの薬局では、タングステン酸ナトリウムを取り扱っている。

効果を実感した患者の直の声や、一般向けの書籍から得る知識も大事だが、説得力としては少し欠ける。できれば、きちんとした医学的な文献が読みたい。
google scholarで”sodium tungstate”で検索してみると、ほとんどが工業用の用途についての論文だが、健康関連の論文もいくつか出てきた。たとえばこんな論文(レビュー)。
『タングステン酸ナトリウムの臨床研究~ヒトへの投与』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4435618/
「多くの抗糖尿病薬があるが、理想的な血糖調節因子はいまだに見つかっていない。現行の糖尿病薬やインスリンの最大の問題点は、肥満を引き起こすことである。肥満になると、血糖コントロールがますます悪化し、糖尿病の進行リスクが高まることが示されている。
タングステン酸ナトリウム(NaW)は、メタボリックシンドロームや糖尿病の動物モデルにおいて、血中グルコースの正常化や体重増加の抑制に有用であることが示されている。しかも、低血糖症状などの副作用は観察されなかった。
タングステン酸ナトリウムの作用機序として、肝臓が研究されたが、好ましい効果は肝臓だけではなく、筋肉、膵臓、脳、脂肪組織、腸にも見られた。これは、タングステン酸ナトリウムが副作用のない抗糖尿病薬の候補として有用である可能性を示している」

上記論文は糖尿病についてのレビューで、その他の疾患(癌、皮膚病など)についての効果を検証したものではない。
ただ、血糖調整の異常は万病のもとである。
血中グルコース濃度の異常(高すぎたり、低すぎたり、乱高下したり)は、動脈硬化(およびそれに起因する血管系疾患)はもちろん、精神症状さえ引き起こす。
タングステン酸ナトリウムが糖尿病を副作用なしに治療してくれるとなれば、糖尿病だけでなく、様々な症状に有効な治療薬として使えるかもしれない。
しかし、このミネラル塩が製薬会社の治療薬として実用化される日は、恐らく来ないと思う。
医療の裏側を見すぎてしまったせいか、今の僕には、製薬会社の良心を素直に信じることが、もうできないんだよ^^;
本当にすばらしい薬ならば、その本当のすばらしさゆえに、一般処方薬として採用されることはない。にわかに信じがたいことだけど、これが悲しい現実なんだよね。

真菌、コレステロール、癌17

2020.2.22

公共の水さえ、毒物で殺菌消毒されている。
血液より1万倍酸性度が高い液体を日常的に飲むわけだから、この現代社会で健康を維持するのは大変なことである。
先進国では自己免疫疾患が急激に増加している。これは、いわば、私たちの体が内側から”腐り始めている”ためである。
危険な飲み水、ワクチン、農薬、食品添加物、有毒な薬などによって、CWDsが毒素を産生し、それによって血管が腐敗するのである。

自己免疫疾患というのは、白血球が暴走し自分の組織を攻撃する病気、ということになっているが、これは違う。白血球は何も間違っていない(「免疫は常に正しい」)。
白血球は、CWDsの産生する毒素によって変性した細胞を排除しようとしているだけのことである。
自己免疫疾患において、白血球、カビ毒、毒素産生CWDs、これらの三つは必ずワンセットである。
体内環境の悪化 → CWDsの毒素産生 → 毒素による組織変性 → 白血球による変性組織の除去

すべては理にかなった流れである。
「白血球は、僕らの体を守ってくれる免疫部隊」などという表現は、かえって本質を見誤らせる。妙な擬人化はやめておくがいい。
カビ毒によって腐敗した組織は、守るも何も、体にとって純粋に”ゴミ”である。白血球は単に、ゴミ掃除をしようとしているだけである。
しかし一般の医療は、この本質を理解していないのだから、治療に成功する道理がない。

たとえば関節リウマチに対して、一般の病院では、ステロイド、メトトレキサート、インフリキシマブなどが投与される。これらはいずれも免疫抑制剤である。
根本の原因に目を向けず、白血球による清掃作業を邪魔することで「治癒」を目指している。
治癒どころの話ではない。むしろ薬の副作用にむしばまれて、状況はますます悪化することだろう。たとえば以下のような副作用が起こる。
感染症(風邪、肺炎、インフルエンザ、B型肝炎再活性化、蜂窩織炎、結核、肺真菌症、尿路感染症、胆道感染症、腸管感染症、細菌性心内膜炎、敗血症など)
癌(悪性リンパ腫など)
その他(狭心症、心筋梗塞、間質性肺炎など)

体内環境の悪化(酸性化)を放置して、そこに得体の知れない毒物をさらにぶちこむのだから、ますます血液が汚れることになる。CWDsがカビのように菌糸を伸ばして増殖し、いっそう繁茂する。
関節リウマチ患者には、悪性リンパ腫や心血管疾患の発症率が何倍高いなどという疫学があるが、こうしたことはCWDsの挙動を考えれば当然のことである。

結局、すべて、カビ毒である。
由来や形態は違えど、慢性疾患の病因はすべてここに帰結する。
たとえば癌の原因は、以下のようにまとめられる。
・食品中に含まれるカビ(江戸時代や明治時代の癌はこのタイプ)
・真菌様CWDs(体内環境の悪化によりCWDsが真菌様に分化し、カビ毒を産生する)
・抗生剤(カビ毒そのもの)
・スタチン(カビ毒そのもの)
これらはいずれも、正常な細胞機能を狂わせ、細胞周期を破綻させる。こうして癌が発生する。

癌の予防のために心がけるべきは、まず、薬を飲まないことである。
癌の発生率はアフリカで5%、イギリスで27%であることを思い出すとよい。西洋医学へのアクセスが悪いおかげで、アフリカは”救われている”。

カビ毒から抗生剤(antibiotic)が作られるというのは、文字通りの意味である。
読んで字のごとし、抗生剤はanti-bio(=life)、つまり、「生命へのアンチ」である。有機物を腐敗させ、土に返すのが、カビ毒の任務である。
「”生命へのアンチ”だとしても、病原微生物を殺してくれるのなら、ありがたいことではないか」これがパスツール流の発想である。
しかし根本原因を見据えない治療は、必ずしっぺ返しを食らう。
1928年にペニシリンを開発したフレミング自身、薬剤耐性菌の出現を予言していたし、実際その通りになった。

薬剤耐性とCWDsの関係は、生命の本質についての重要な示唆を与えるものである。
次回はこのあたりについて、考察しよう。

参考
“Proof for the cancer-fungus connection”(James Yoseph著)