院長ブログ

真菌、コレステロール、癌17

2020.2.22

公共の水さえ、毒物で殺菌消毒されている。
血液より1万倍酸性度が高い液体を日常的に飲むわけだから、この現代社会で健康を維持するのは大変なことである。
先進国では自己免疫疾患が急激に増加している。これは、いわば、私たちの体が内側から”腐り始めている”ためである。
危険な飲み水、ワクチン、農薬、食品添加物、有毒な薬などによって、CWDsが毒素を産生し、それによって血管が腐敗するのである。

自己免疫疾患というのは、白血球が暴走し自分の組織を攻撃する病気、ということになっているが、これは違う。白血球は何も間違っていない(「免疫は常に正しい」)。
白血球は、CWDsの産生する毒素によって変性した細胞を排除しようとしているだけのことである。
自己免疫疾患において、白血球、カビ毒、毒素産生CWDs、これらの三つは必ずワンセットである。
体内環境の悪化 → CWDsの毒素産生 → 毒素による組織変性 → 白血球による変性組織の除去

すべては理にかなった流れである。
「白血球は、僕らの体を守ってくれる免疫部隊」などという表現は、かえって本質を見誤らせる。妙な擬人化はやめておくがいい。
カビ毒によって腐敗した組織は、守るも何も、体にとって純粋に”ゴミ”である。白血球は単に、ゴミ掃除をしようとしているだけである。
しかし一般の医療は、この本質を理解していないのだから、治療に成功する道理がない。

たとえば関節リウマチに対して、一般の病院では、ステロイド、メトトレキサート、インフリキシマブなどが投与される。これらはいずれも免疫抑制剤である。
根本の原因に目を向けず、白血球による清掃作業を邪魔することで「治癒」を目指している。
治癒どころの話ではない。むしろ薬の副作用にむしばまれて、状況はますます悪化することだろう。たとえば以下のような副作用が起こる。
感染症(風邪、肺炎、インフルエンザ、B型肝炎再活性化、蜂窩織炎、結核、肺真菌症、尿路感染症、胆道感染症、腸管感染症、細菌性心内膜炎、敗血症など)
癌(悪性リンパ腫など)
その他(狭心症、心筋梗塞、間質性肺炎など)

体内環境の悪化(酸性化)を放置して、そこに得体の知れない毒物をさらにぶちこむのだから、ますます血液が汚れることになる。CWDsがカビのように菌糸を伸ばして増殖し、いっそう繁茂する。
関節リウマチ患者には、悪性リンパ腫や心血管疾患の発症率が何倍高いなどという疫学があるが、こうしたことはCWDsの挙動を考えれば当然のことである。

結局、すべて、カビ毒である。
由来や形態は違えど、慢性疾患の病因はすべてここに帰結する。
たとえば癌の原因は、以下のようにまとめられる。
・食品中に含まれるカビ(江戸時代や明治時代の癌はこのタイプ)
・真菌様CWDs(体内環境の悪化によりCWDsが真菌様に分化し、カビ毒を産生する)
・抗生剤(カビ毒そのもの)
・スタチン(カビ毒そのもの)
これらはいずれも、正常な細胞機能を狂わせ、細胞周期を破綻させる。こうして癌が発生する。

癌の予防のために心がけるべきは、まず、薬を飲まないことである。
癌の発生率はアフリカで5%、イギリスで27%であることを思い出すとよい。西洋医学へのアクセスが悪いおかげで、アフリカは”救われている”。

カビ毒から抗生剤(antibiotic)が作られるというのは、文字通りの意味である。
読んで字のごとし、抗生剤はanti-bio(=life)、つまり、「生命へのアンチ」である。有機物を腐敗させ、土に返すのが、カビ毒の任務である。
「”生命へのアンチ”だとしても、病原微生物を殺してくれるのなら、ありがたいことではないか」これがパスツール流の発想である。
しかし根本原因を見据えない治療は、必ずしっぺ返しを食らう。
1928年にペニシリンを開発したフレミング自身、薬剤耐性菌の出現を予言していたし、実際その通りになった。

薬剤耐性とCWDsの関係は、生命の本質についての重要な示唆を与えるものである。
次回はこのあたりについて、考察しよう。

参考
“Proof for the cancer-fungus connection”(James Yoseph著)

真菌、コレステロール、癌16

2020.2.21

水道水には殺菌のために塩素が添加されている。
塩素が細菌の細胞壁(および細胞膜)を酸化することで殺菌作用が発揮されるわけだが、この作用は菌に対してだけではなく、血中のCWDsにも発揮される。

これは菌糸を伸ばした真菌の図。
マイコプラズマ(CWDs)も体内でちょうどこれと同じような形態をとる。もちろんそれは、好ましくない兆候である。
エンダーラインは、マイコプラズマが細長く菌糸を伸ばし始めると、次に血球成分の凝集が始まることを観察している。つまり、脳卒中や心筋梗塞の前兆ということだ。

CWDsは、真菌と同じように、低酸素(嫌気的)かつ酸性の液体のなかで最もよく成長し、毒素(スタチン様物質)を作る。
見た目もふるまいも、まったく真菌そのものである。ただ違いといえば、CWDsは体液中を循環し、真菌は外界でも生存できることだけである。
スタチン製剤の投与によって起こる症状(癌を含めた様々な慢性疾患)は、当然CWDsによっても起こり得る。まず、原因をこのように見据え、次に治療に取り組むことである。

現代医学において、今なおパスツールの権威は絶対的である。
CWDsが最初に発見されたのは今から百年以上前のことであるが、パスツールの影響下にある医学会は、これを完全に黙殺した。
なるほど、パスツールの仕事は説得力があった。彼はビールやワインの醸造、牛乳の発酵に微生物が必要であることを、誰の目にもわかりやすく実証した。
「このように外部の菌が穀物をむしばむように、病気も外部の菌が我々の体をむしばむことで発症するのだ」と彼は着想し、さらに「外部の菌を殺菌(パスチャライゼーション)することで病気を防ぐことができる」という考えに至った。
「同じ菌に曝露したとしても、ほとんどの人には無害であり、発症するのはごく一部の人だけではないか」という指摘に対して、パスツールは口をつぐんだ。
牛乳瓶のなかで微生物が発酵を起こす。これと同じ現象が、我々人間の体のなかでも起こり得るという可能性を、彼は認めなかった。
同時代の学者アントワーヌ・ベシャンは、パスツールの絶対的権威を崇拝せず、パスツール本人にも物怖じせずに言った。
「人間は、病気にかかるのではありません。自らのうちに病気を作り上げるのです。つまり、重要なのは細菌ではなく、我々の内部環境です」と。こうしてベシャンは「外部の菌こそが病気の根源である」とするパスツールと真っ向から対立していた。
パスツールは『細菌学の父』である。すでに生前からその名声は高く、世界中に聞こえていた。自分の仕事が後世に語り継がれる不滅のものであることを、彼は知っていた。
パスツールは決してバカではなかった。ベシャンの指摘の正当性にも気付いていた。しかし、彼はなかば意地になっていた。「自説が間違っていることなど、あるはずがないし、あってはならない」
しかしそのパスツールも、ついに死の病床で、ベシャンの正しさを認めたのだった。「細菌は何でもなかった。体こそがすべてだった」(“the germ is nothing, the terrain is everything.”)
世界の医学にとって不幸だったことは、この変説が死の直前だったことである。
世界は、彼の変説を知らないまま、「細菌こそは諸悪の根源」とするパスツール説に舵を切った。
細菌恐怖症患者の大群を作り出し、医者はこれでもかと殺菌(pasteurize)し、殺菌(sanitize)し、殺菌(sterilize)し、殺菌(immunize)しまくっている。
それでも、奇妙な疾患(癌、自己免疫疾患、慢性変性疾患)の増加はとどまるところを知らない。それどころか、状況はむしろ悪化しているよう。
実際2008年の統計によると、癌の発生率はアフリカ(パスツール主義に毒されていない)で5%、イギリスで27%である。
http://www.medicinacomplementar.com.br/biblioteca/pdfs/Biomolecular/mb-0464.pdf

パスチャライゼーションによって、ビタミンCなどの熱に弱い抗酸化物質はすべて破壊される。
しかも、食品中に含まれる一般的なマイコトキシン(カビ毒)は、パスチャライゼーションをしても破壊されない。ある種のカビ毒はビタミンCによって無毒化されることを考えると、パスチャライゼーションはときに有害無益である。
穀物に有毒な真菌が付着し(これは生育中にも保存中にも起こり得る)、乳牛がこれを食べる。ビタミンCの豊富な、しかし同時にカビ毒にも汚染された穀物を、である。
ビタミンCもカビ毒も乳牛の血中に移行し、赤い血液が乳腺細胞でろ過されて、白いミルクとなる。当然、牛乳の中にはビタミンCとカビ毒、両方が含まれている。
しかし、パスチャライゼーションによってビタミンCはすべて破壊されるが、カビ毒はそのまま残存することになる。

現代酪農の惨状は、こればかりではない。
遺伝子組み換え飼料、ホルモン剤、抗生剤によって、乳牛の血液汚染はますます進んでいる。結果、牛乳中に多量のカビ毒が混入することになる。

以前のブログで、スタチンによって前立腺癌や卵巣癌、乳癌が増加すると書いたが、実は牛乳も同じである。疫学研究で、牛乳の摂取量は前立腺癌、乳癌、卵巣癌、肺癌との相関が示唆されている。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25314053
論文では、乳糖不耐症のせいで癌が増えたとしていて、牛乳中のカビ毒のことには言及がない。
しかし、牛乳中のカビ毒が、スタチンと同じ作用(コレステロールおよびその他のイソプレノイドの産生低下と性腺細胞の癌化促進)を発揮したと考えるほうが、現象をクリアにとらえられると思う。

「牛乳が体に悪いことはわかった。でも牛乳が好きだから、飲みたい」という人は、いっそヤギを買えば(飼えば)いいんじゃないかな。

一頭8万円で、カビ毒を含まずビタミンCたっぷりのヤギミルクが、好きなときに飲めます^^でも飼うスペースがなければ、現実的ではないね。
しかし大げさではなく、現代はこれくらいのことをしないと、自分たちの健康を自分で守れなくなっている。
とりあえず、学校給食からカビ毒まみれの牛乳をやめさせること。これだけでも、成長期の子供への健康被害を減らせるだろう。

参考
“Proof for the cancer-fungus connection”(James Yoseph著)

Rh negative

2020.2.20

血液型といえば、普通はABO式血液型のことを指すが、Rh式の分類もある。
このRhというのは、Rhesus macaque(アカゲザル)の頭文字に由来している。
1901年ランドシュタイナーはアカゲザルとウサギの血液を混ぜて凝集反応の有無を見る実験を繰り返し、ついに、血液型(A、B、O、AB)の着想を得た。
輸血が”バクチ”であった当時(「なんでか知らんけど輸血でうまくいく人もいれば死ぬ人もいる」)、この発見は輸血の成功率を高める大発見だった。
しかし、やはり失敗する輸血がある。ランドシュタイナーはさらに研究を続け、29年後の1930年、ヒトとアカゲザルの血液の間に共通の因子を見つけ、その因子をRh因子と名付けた。
ヒトの約85%はRh因子を有するRh+である。これは赤血球膜の表面にD抗原を持っているということである。しかしその他15%ではRh−、つまり、Rh因子を持たない(日本人のRh−は0.5%)。
ランドシュタイナーは輸血の成功率には、このRhの適合性も関係していることを突き止めたのだった。

さて、その後、様々な生物種の血液が調べられたが、現在地球上に存在する612種類の霊長類そのすべてが、Rh+であることがわかった。
霊長類とは、原猿、類人猿、ヒト、すべて(絶滅したネアンデルタール人をも含めて)を合わせたグループのことである。
Rh−の個体が見られる霊長類は存在しない。ヒトの一部個体を除いて。

ダーウィンの進化論が説くように、ヒトが猿から進化したとすれば、ヒトの一部個体にRh−が見られる現象はどのように説明できるのか?
人類学的な目線で調べてみると、北米・南米大陸の原住民やアジア人にはRh−は存在しない。Rh−はほとんどがヨーロッパ人である。
そのヨーロッパのなかでも、特にスペインに多い。さらに詳細に調べてみると、スペインのバスク地方に集中していることがわかった。
バスク地方はスペインとフランスを分断するピレネー山脈のふもとに位置する、ヨーロッパの”田舎”である。
この地域に、Rh−が集中している。人口の35%が表現型としてRh−である。遺伝型を含めればその割合は60%にもなる。一体なぜなのか?
奇妙なのはそれだけではない。
バスク地方で話されている言葉は、インド・ヨーロッパ語族とは異なっている(というか、世界中のどの民族系統の言語とも似ていない)。言語学者や歴史家はこの謎にいまだに答えを出せずにいる。
すべての霊長類が共通して保有するD抗原である。突然変異によってD抗原を失ったということは、極めて考えにくい。

輸血などの医療において、Rh−の人は不利である。Rh+の人はRh+でも−でもどちらの血液を輸血されても問題ないが、Rh−の人が+の血液を輸血された場合、抗原抗体反応から溶血を起こすことになる。
Rh−の女性がRh+の男性の子供を妊娠した場合、胎児がRh+であったなら抗体を生じる可能性があり、これは胎児にとって、致命的になり得る。

免疫の働きを見た場合、Rh−の母体は、Rh+の胎児を破壊しようとしている、ということである。
これは一体、どういうことか。
Rh+とRh−は、生物種として本来、まったく異質のものであった、と考えるよりほかない。この異質な両者が、歴史のどこかのタイミングで、混血した、ということである。

さらに、近年の研究は、Rh−の人に共通して見られる性質として、以下の傾向を発見した。
・IQが高い
・低体温、低血圧、徐脈(爬虫類的?)
・脊椎の数が1個多い
・赤毛かブロンド
・クローン化できない

かつてはバスク地方に限局していたRh−だったが、15世紀以降、大航海時代の始まりとともに、アメリカやアジアなど、世界中に広まっていくことになった。
人類アフリカ起源説では、アフリカから世界中に人が移動していったことになるが、こうした系列の人はすべて、Rh+である。
一体、Rh−はどこから来たのか?

さて、近年、UFOにより誘拐(abduct)される人(abductee)が増えているという(僕もソースは知りません^^;)。
アブダクティーのほとんどが、Rh−だという。なぜだろう?

【これらの情報から導き出されるひとつの結論】
Rh−は、宇宙人の証拠(あるいは少なくとも地球外生命体の痕跡)である。

【実感】
僕の大学時代の同級生にもRh−の人がいたけど、全然宇宙人って感じ(どんな感じ?)ではなかった^^;
ブラマヨの吉田がRh−って聞くと、宇宙人はずいぶんマイナス思考なのかもしれない^^;

ベンゾ依存

2020.2.20

眠れないから、と病院に行けば、睡眠薬を処方される。
その睡眠薬は、多くの場合、ベンゾジアゼピン系(俗に”ベンゾ”)というタイプの薬である。
この薬を飲めば、きっと寝れるようになるだろう。めでたしめでたし、これでお悩み解決、といきたいところだが、「クスリはリスク」である。
薬には副作用があることも、きちんと認識しておかなくてはいけない。
ベンゾを服用するにあたって、事前に知っておくべきは、依存性と耐性である。
依存性というのは、”ハマってしまう”こと。「その薬で寝れている」という状態から、次第に「その薬なしでは眠れない」という症状が自覚されていく。
しかも、長く続けているうちに、「前は1錠で寝れたのに、今はそれでは寝付けない」となっていく。これを耐性という。同じ効果を得るためには、薬の量を増やすしかない。
こうして薬に次第にからめとられていくわけだけど、その他にも、物忘れ、幻覚・幻聴、頭痛、吐き気、発疹などの症状が出たりする。
「これではいけない。こんな恐ろしい薬は、やめないといけない」と思って急にやめると、眠れなくなるのはもちろん、不安・パニック、手の震え、発汗、食欲不振といった症状も出るかもしれない。これを離脱症状(断薬や減薬によって生じる症状)という。

製薬会社の商魂には、まったく感心する。ある研究者はベンゾの離脱症状の観察から、こういう着想を得た。
「ベンゾをやめたせいで食欲不振が起こるのなら、裏を返せば、ベンゾには食欲増進作用があるのでは?摂食障害治療薬、という名目で売り出せるのでは?」
こんな論文がある。
『食欲増進剤としてのベンゾジアゼピン』
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0195666380800055
「ベンゾジアゼピンに食欲を高める作用があることには一貫したエビデンスがある。しかし、ベンゾジアゼピンによって偏食症を治療したり、摂食量を増やす効果があるかどうかに関しては、有効性のエビデンスはない。
しかし近年の研究では、ベンゾジアゼピンには二つの作用が示唆されている。それは、低用量では空腹感を増加させ、高用量では偏食症を軽減させる作用である。これらの研究から、ベンゾジアゼピンの食欲への作用は、抗不安作用とは異なる機序によるものである可能性が示唆される。摂食障害の治療にベンゾジアゼピンが有効な可能性がある」

こんな研究がうまくいかないことは、臨床でベンゾ患者を見ている医者なら誰でもわかる。
ベンゾの多剤服用に陥っている人は、食が進んで太っているどころか、必ずやせている。もうこれが「答え」でしょう?

ベンゾ依存(およびベンゾの離脱症状)をどう治療すればいいのか、というのは、当ブログでも以前に書いてきたが、今回はまた別の角度から。
実はそもそも、ある種の食品中には「ベンゾジアゼピン様分子」(benzodiazepine-like molecules)が含まれている。かといって、健常者がそういう食品をたくさん食べたからといって、ベンゾを服用したような症状が現れるかというと、そんなことはない。ただ、問題になるのは、たとえば、肝硬変の末期のような患者である。肝臓の解毒力が極限まで落ちている患者では、普通なら何ら問題のない食品中のベンゾジアゼピン様分子でさえ、肝性脳症に拍車をかけることになりかねない。
では、どんな食品にベンゾジアゼピン様分子が多いのだろうか。これを調べた論文がある。
『食品中のベンゾジアゼピン様分子の存在と肝硬変患者の栄養におけるその意義』
https://www.researchgate.net/publication/222675344_Presence_of_benzodiazepine-like_molecules_in_food_and_their_implication_in_the_nutrition_of_cirrhotic_patients
「ベンゾジアゼピン(BDZ)様化合物は一般の食品にも痕跡量含まれているが、肝硬変患者ではその血中濃度が上昇する。
この化合物が何にどれくらい含まれているのかは不明であるが、医療に用いられる植物(ハーブ)や食品に含まれている。本研究では、我々は果物、野菜、穀物、肉、牛乳、チーズ、またさらに、ジャガイモ、トマト、ニンジンのいくつかの異なる栽培品種について、ベンゾ様分子がどの程度含まれているかを調べた。
食品からの抽出物を、高速液体クロマトグラフィ精製によって分離し、集めた分画を放射性受容体測定によって調べ、ベンゾ受容体との結合能を評価した。
結果、ジアゼパム等量換算(DE)/gで、それぞれの平均値は、果物は14.80 ngDE/g、野菜は4.34 ng DE/g、穀物は6.35、肉は4.09だった。 チーズにはほとんど含まれておらず。オリーブ油やその他種子油にはまったく含まれていなかった。これらの知見は肝硬変患者における肝性脳症予防のための食事プラン作成に有用なものである」

この論文の知識は、肝硬変患者のためだけでなく、ベンゾ依存に悩む患者にも生かせるのではないか。
というのは、ベンゾ依存から立ち直ろうと苦しんでいる患者は「もっとベンゾが欲しい。でもやめないと」という状況である。そこで「ベンゾ様分子を含む食品」の出番である。
上記論文によると、果物、野菜、穀物、肉にはけっこう多く含まれているということだから、これらを積極的にとればいいのでは?ということになる。
要するに、結局のところ「栄養に配慮して、バランスよく食べましょう」という、当たり前のところに落ち着くことになるんだけど。

以前のブログで、「タバコ依存はケイ素不足が原因」ということを書いた。
実はタバコに限らず、あらゆる薬物依存(アルコール、砂糖、カフェイン、コカインなど)は、ある種の栄養素(ビタミン、ミネラルなど)の不足が原因ではないか、という説がある。
たとえば、アルコールや砂糖を摂取すると、その代謝プロセスで様々なビタミンやミネラルが消耗される。消耗してしまったのだから、アルコールや砂糖はもう摂らないでおこう、となるかと思いきや、体はむしろ、これらの物質に耽溺する。ビタミンやミネラルの欠乏を必死になって埋めようとして、アルコールや砂糖をますます摂取する。「この奇妙な悪循環こそ、依存の本質である」と説くのだから、なかなかおもしろい説じゃないか。
僕はこの考え方を”Healing The Gerson Way”(Charlotte Gerson著)を読んで知った。
適切な栄養素(リンゴ・ニンジンジュースなど)の摂取を励行するゲルソン療法によって、様々な依存症から回復した症例が紹介されていて、説得力を感じた。
以前の当ブログでも、依存症治療に高用量のビタミンCやナイアシン、マグネシウムなどが有効だと紹介したが、意味合いとしてはゲルソン療法と同じだった。つまり「不足を補うことで、薬物欲求の軽減をはかる」ということである。
ただ、補うにしても、サプリからではなく食品から補えればそれに越したことはない。たっぷりの新鮮な野菜ジュースを飲むことを毎日続けられるのなら、そのほうがきっと回復が早いだろう。
サプリはそういうことができない人のための、次善策ということだな。

コロナウイルス対策4

2020.2.19

ダイヤモンド・プリンセス号内部でのウイルス感染対策のずさんさが感染症専門医によって暴露されて、ネット上で話題になっている。
ダイヤモンド・プリンセス、などと聞けば、僕とかもう少し上の世代はプリプリの『Diamonds』が頭の中に流れるんじゃないかな^^
いや、船内で足止めされている人のことを思うと、こういう冗談は言ってはいけないね。

今後新型コロナウイルスが流行する可能性があって、油断できない。
罹患リスクを下げるために自分でできることがあるなら、ぜひともやっておきたいところだ。
以前のブログでも有効な可能性のあるウイルス対策を紹介したが、今回、そのレパートリーにもうひとつ加えたいものがある。
それは、有機ゲルマニウムである。

有機ゲルマニウムについては、以前のブログで何度か紹介したことがある。
「有機ゲルマニウムを飲んでいると風邪をひきにくくなるし、ひいたとしても重症度と持続期間が軽減する」ということは言及したが、有機ゲルマニウムの抗ウイルス効果、を真正面から取り上げたことはない。
今日、浅井ゲルマニウム研究所の中村宜司さんからメールがあって「昨今騒ぎになっているコロナウイルスにも有効かもしれません。何かの参考になれば」とのことで、有機ゲルマニウムの抗ウイルス効果を検証した論文5本、学会発表1本を頂いた。

一読して、すばらしい研究だと思った。
有機ゲルマニウムを飲んでいるかいないかで、インフルエンザウイルスの致死率が半減している。
もちろん、あくまでインフルエンザに対する有効性であり、かつ、マウス実験レベルである。新型コロナウイルスに罹患した人に対する効果を保証することはできない。
しかし、効く可能性のあるものならば何でも試して自衛の一助にするといい(何でも、っていっても、抗HIV薬なんかは飲んだらあかんよ)。少なくとも、知っておいて損はないはずだ。

『Ge-132(有機ゲルマニウム)のマウスインフルエンザ感染症に対する予防効果』
ざっと要約すると、
「10 LD50(半数致死量の10倍)量のインフルエンザに感染させたマウスに100 mg/kg量のGe-132を経口で頻回投与すると、対照群と比較して、
・生存率の上昇
・肺内ウイルスの増殖抑制
・肺内コンソリデーションの出現抑制
・HAI抗体価の上昇抑制
が見られ、Ge-132のインフルエンザ感染防御効果が明らかとなった。この効果は、ウイルス感染前後および直後からの予防・治療的あるいは治療的投与で顕著だった。
なお、Ge-132によるインターフェロンγの誘起作用やナチュラルキラー細胞の活性亢進についてはすでに先行する研究で示されている」

『マウスの実験的MCMV(サイトメガロウイルス)感染症に対するGe-132の予防効果』
「マウスにウイルス感染させる3日前と1日前に、Ge-132をマウス腹腔内に10㎎投与する。その後、腹腔内に強毒MCMV Smith株を2 LD50(半数致死量の2倍)接種し、対照群と比較した。
対照群マウスが100%感染死したのに対して、Ge-132事前投与群では、
・60%のマウスが生存し、
・肝で増殖したウイルス量が対照群の約5分の1に抑制され、
・血中IFN価、2-5A合成酵素活性値の上昇が認められた。
なお、脾細胞中のナチュラルキラー細胞の活性は変化しなかった。
Ge-132はin vitroではウイルス不活化作用およびウイルス増殖抑制作用を示さなかったことから、マウスにおけるMCMV感染防御効果は、Ge-132投与により誘起されたインターフェロンを介して生体の感染防御系が賦活化された可能性がある」

その他にも、『Ge-132のワクシニアウイルス感染抑制作用』についての論文や、インフルエンザウイルスの予防効果に関する論文が2本あった。
さらに学会発表は、「有機ゲルマニウムの抗ウイルス効果について、RIG-Iを介した作用機序から説明」したものだった。
興味深い内容なんだけど、あまりにも専門的すぎるため、ここでは深入りしません。

抗ウイルス作用を期待して、というわけではないが、僕も自分の患者に有機ゲルマニウムを勧めることはしばしばある。
有機ゲルマニウムを続けている患者は、こんなふうに言う。「ふと気付いてみれば、最近確かに、風邪をひいていません。去年の今頃は悲惨で、しょっちゅうひいてたのに」
50歳の女性で、こんなことを言う人もあった。「1年ほど前に生理があがりました。そう思っていたんですが、ゲルマニウムを飲み始めてから、生理がまた復活しました。今さら子供をもう一人、ということはもちろんないですが笑」
有機ゲルマニウムは、赤血球の代謝を亢進させる。そのことで各種器官への血流が高まって、ホルモンバランスも整い、「もう一花」という具合になったのかもしれない^^

このように、しばらく飲み続けていると「そういえば」的に効果を実感する有機ゲルマニウムだが、もっと劇的に効く症例もある。
個人的には、発達障害や知的障害に対して特に有効だと感じている。
ウイルスの話からはそれるが、こんな症例を供覧しよう。

17歳男性
幼少期から知的障害、ADHDの診断を受けていた。
不登校で、日中はずっと家にいる。多動のため、じっとしていることができない。インチュニブ(ADHD治療薬)を服用しているが、いまいち効果を感じない。
寝つきが悪く、世話をする母の睡眠にも差し支えるため、困った母に連れられて当院を受診した。
食事指導に加えて、有機ゲルマニウムの服用(食間30㎎×3)を指示した。
2週間後来院時の、お母さんの言葉。
「多動とチックはそれほど変わらないのですが、夜に寝てくれるようになりました。
以前は1時や2時まで起きていたり、寝てもまた目が覚めて私を起こしたりしていました。それが今は、夜はぐっすり熟睡しています。
おかげで私もちゃんと寝れるようになって、助かっています。
本人も改善を感じているみたいで、食事にも前よりは気を付けるようになりました。甘いものをできるだけ我慢しています。
一番変化を感じたのは、本人の意欲です。学校に行こうという気持ちになってきたんです。
学校を卒業したら事業所で働きたいって言ってて、そこに仕事の練習もかねて、通うようになりました。
パソコンを使った名簿の作成なんかをするんですが、以前は集中力がなくてすぐに歩き回って、そんなこと、絶対できなかったと思う。
それが今は、作業に集中できています。『仕事が楽しい』って言ってるんです。
2週間でこんなに変わったんですよ。このまま続ければ、もっと変わると思います」

そう、変化を実感した人は、「奇跡」だという。
この人は有機ゲルマニウムによって、大げさではなく、人生が好転するだろう。
人生を好転させるぐらいのパワーを秘めた有機ゲルマニウムなのだから、「ウイルスの予防効果」ぐらい、あっても当然だと思うんだよね。