一般の医者が認知症を治癒させた例はない。
日本の保険医療はデタラメで、効果がないとわかっている抗認知症薬がいまでも普通に処方されている。
フランスは賢明で、今年から抗認知症薬が保険適応からはずれた。
「効果がないものに、国のお金は使えません。やりたい人は自費でどうぞ」ということだ。
国民の健康を預かる機関としては当然の姿勢だよね。日本が異常なんだ。

そう、一般の医者には、認知症は治せない。
医学部教育でビタミンなどの栄養のことをろくに学んでないし、ある種の毒性物質が脳神経系に及ぼす悪影響のことも教わらない。
認知症は長年の誤った生活習慣(特に食生活)が作り出す病気だ。
生活面での改善を指導できない医者が、この病気を治せないのは当然だ。
逆に、そのあたりを適切に指導すれば(摂るべきものを摂り、避けるべきものを避ける)、認知症は改善する。
症状が大幅に進行していた場合、治癒は難しいが、少なくとも症状の進行を遅らせることは可能だ。
具体的にどうすればいいのか。以下に見ていこう。

・動物実験、疫学研究などで認知症を引き起こす可能性が指摘されている物質がある。
脳神経系を刺激する興奮毒(グルタミン酸ナトリウム(MSG)、植物タンパク質加水分解物、アスパルテームなど)だ。
まず、こういう物質を避けること。

・認知症の発症機転にはフリーラジカルによる神経系の損傷が関わっている。
ある種のビタミンやミネラルには、フリーラジカルを消去する働きがあることがわかっている。
ビタミンでは特にC、E、βカロテンが重要だ。ミネラルではセレン、亜鉛、マグネシウムが有効だ。

・アスピリンなどの抗炎症作用のある薬(NSAIDsなど)を定期的に服用している人では、認知症の発症率が低いことがわかっている。
興奮毒によって脳神経系がダメージを受ける機序には、プロスタグランジンなどの炎症物質の生成が関与している。
NSAIDsはこの炎症を鎮めることで、同時に認知症の発症も抑制しているようだ。
ただし、NSAIDSは副作用の多い薬でもある。認知症予防のために飲んで、胃潰瘍や消化管出血を来たしてはバカらしい。
要するに、ポイントは抗炎症作用、ということだ。
栄養成分でいえば、オメガ3系脂肪酸には抗炎症作用があることが知られている。
魚(特に冷たい海域に住む魚)に豊富に含まれているから、積極的に食べるといい。
週に3回以上食べるように努めれば、脳のオメガ3系脂肪酸の濃度が上がることが期待できる。

・脳というのは特殊な器官で、脳内にどんな物質を取り入れるべきか、大いに選り好みする(この点、ひとまず何でも取り込んで分解や合成を行う肝臓と対照的)。
これを、血液脳関門(Blood-Brain Barrier; BBB)という。
認知症患者ではこのBBBが破綻し、関所の機能を果たしていない可能性が指摘されている。
腸のバリアの破綻は、リーキーガット症候群として知られているが、これにならっていうと、認知症は『リーキーブレイン症候群』といえる。
近年、腸と脳が密接な関係にあることが言われている(腸脳相関)が、認知症患者では腸の状態が好ましくない可能性がある。
腸や脳がリーキー(漏れている)であることによって、体内(脳内)に炎症物質が侵入しやすくなることが認知症の病態の一端であるかもしれない。

・脳はグルコースを取り込んで、それをエネルギー源にしている。しかしグルコースを取り込む際、血中のグルタミン酸がその取り込みを阻害する。
つまり、MSGが毒性を発揮する機序のひとつは、脳でのグルコース代謝阻害によるものだ。
そう、世間一般で言われるように「グルコースは脳の大切な栄養素」というのは正しい。
しかし、だからといって「脳の栄養補給のために、甘いものを食べましょう」となっては危うい。ビッグシュガーの宣伝文句に乗せられてはいけないよ。
精製した白砂糖は反応性低血糖を引き起こす。ソフトドリンクのような液状で摂ると、特に危険だ。
個人的には、認知症患者で「自分は甘いものは苦手で、ほとんど食べません」という人は見たことがない。例外なく、甘党ばかり。
グルコースの供給は米を食べていれば十分。砂糖は嗜好品。人間の生存に必須ではない。
血糖値を安定させ、反応性低血糖を防ぐには、定期的な運動が有効だ。
別に激しい運動でなくてもいい。散歩するだけでいいから、体を動かすようにしよう。

(続く)

参考
“Excitotoxin”(Russel Blaylock著)