数日間ブログの更新をさぼってる。
ほぼ皆勤賞レベルで毎日アップしていたところ、急に更新をストップしたものだから、「先生どうしたの」と心配の声がいくつか届いた。
毎日読んでくれてる人がいることを改めて認識した格好で、ありがたいことだと思いました。

なぜさぼっていたのか。
まず、僕には仕事がある。最近徐々に忙しくなってきていて、ブログに充分な時間をさくことが難しくなってきました。ありがたいことです。
僕の本業はあくまで医者で、ブログの執筆は余技に過ぎないんだけども、せっかく書くからには、あまり質の低いことは書きたくない。
それ相応の下調べをして、ちゃんとしたことを書きたいんだけど、自分の納得できる質の担保が難しくなってきたんですね。

さらに、もう一つ。
これまで僕の生活は、仕事とブログ、基本的にこの二つでしたが、ここにもう一つ、恋愛、という要素が見え隠れするようになってきました。
恋愛をしていると、時間が底なし沼のように奪われるし、何より、感情が揺れる。
ときめいたり、不安になったり、満ち足りたり。どんな心理状態であれ、恋愛モードの脳は、文章を書くっていう理性的作業には不向きなんだな。
ラブレターはうまく書けても、医学的考察に基づく文章はうまく書けないと思う笑
それに、人間満ち足りてしまうと、表現欲求自体が消失してしまうところがあるようだ。
「わかってほしい」という思いが、僕を動かす駆動力になって筆をとらせていたところ、身近に一人、自分を深く理解してくれる人がいると、それだけで何か満たされて「もういいかな」となってしまう。
「栄養療法を広く知らしめる」という大きな目的があるんだから、ブログをしっかり書いて、もっとアピールしていかないといけないのにね。

「私のせいでブログの更新やめちゃったとか、何だか私が足引っ張てるみたいじゃないの。私自身、ブログを毎日楽しみにしてたのに」
いやブログなんかより、君には君だけの詩を捧げます。君の美しさをたたえる詩を毎日贈ります。
苦笑交じりの複雑な表情。「うれしいんだけど、そこじゃないのよね。いわば、戦っているあなたが魅力的なのに」
逆説に直面して、ハッとする。
満ち足りた豚であるよりは、不満足なソクラテスでなくてはならない、ということか。

脳科学のことは知っている。恋愛中の男女の脳でドーパミンがどうのオキシトシンがどうの、というのは医学の話であって、理屈の上では僕も勉強している。
(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091305713001688)
でも、見るとやるでは大違い、というのが恋愛だ。
哲学者だって恋愛をする。たまにはアホになってもええやんか。

今日来院した患者。わざわざ東京から飛行機で来られたという。
事前に記入いただいた問診票に一応主訴は書いてあるものの、話を聞くにつれ、それはむしろ話のタネとして書いただけであって、身体的には普通の人以上の健康体だとわかった。
で、ご来院の目的は?
「当初、三人しかいなかったIT会社を、百人ほどの社員を持つ会社に成長させ、東証への株式上場も果たしました。
しかし働く意味を見出しかねて、あるとき思い立って、辞めました。
いえ、社長ではありません。ただ、ある程度の株を持っていましたから、退職金含めそれなりの収入を得ました。
しばらく特に働くでもなく、近所の子供たちにサッカーを教えたり、気ままに本を読んだり、という生活をしていました。
私自身、長くサッカーをしてきました。サッカー選手がどんなふうに故障するのか、ご存知ですか。相手選手との競り合いで激しくぶつかって、ということは実はそんなに多くありません。
ほとんどの故障は、ノーコンタクトで起こっています。疲労が蓄積し、血流が悪化して酸欠を起こした筋肉が固くなって、結果、たとえば前十字靭帯を痛めたりしている。いわば自爆なんです。
自分にしかできないことって何だろう、と思ったときに、これだ、とピンときました。
アスリートの筋肉をほぐすサロンを作ろう、と。
適切な箇所に適切な刺激を与え、血流を改善させてやれば、筋肉は回復します。ミオンパシーという理論です。
ただ、それだけでは十分ではない、とも感じていました。そこで自分なりに調べていくなかで出会ったのが、オーソモレキュラー栄養療法です。
適切な施術で血流を回復させ、かつ、そこに適切な栄養を供給すれば、ケガからの立ち直りのスピードは倍増するだろう、と考えました。
目論見は見事に当たりました。
縁あってうちのサロンに来院したJリーガーがいるのですが、この人、前十字靭帯を損傷し、チームドクターからは8か月は試合に出れないと言われていました。
ところが私のサロンで施術を受け、適切な栄養の摂取を指導したところ、はるかに早く回復しました。
口コミで他のサッカー選手も来院するようになりましたし、サッカー選手だけでなく他の一般の方ももちろんたくさん来られます。
当初東京に一件だけしかなかったサロンは、今や千葉や神奈川にも支店を構えるまでになりました。
経営は順調です。ただ私は、もっと大きなことをしたいと思っています。日本だけでなく、世界に打って出たいと考えています。
海外サッカー、たとえばイギリスのプレミアリーグなどで、あるチームと契約し、そのなかの選手何人かに私の流儀でサポートすることができれば、どうでしょうか。
発言に影響力のある選手、たとえばメッシなどが、『この施術のおかげでプレーの質が高まったよ』と言ってくれれば、どうなるか。
日本のサッカー関係者が放っておかないと思うんです。私のサロンへのオファーは爆発的に増加すると思います。
ミオンパシーの理論やオーソモレキュラー栄養療法に基づいて施術を行うサロンも増えるだろうし、この流儀を取り入れた病院さえ現れるかもしれません。
さらには、日本のサッカー自体が変わるでしょう。
選手たちは、自爆のような故障で選手生命を縮めることもなく、ハイレベルなプレーを展開することになるでしょう。
これが私の目標なんです。
そのために、私は常に勉強しています。新しい情報にいつもアンテナを張り巡らしています。
そうしたなかで、先生のブログに出会いました。先生の『オーソモレキュラー栄養療法を広めたい』という熱意に、共鳴するものを感じました。
何のために来たか?
そう、先生に会うために来たんです。何かのついでに来た、のではありません。東京から飛行機で、日帰りで会いに来たんです」

こんなに熱い人がいるのか、と思った。
話しているうちに、僕にまでその熱が伝播してきて、僕も何か頑張らないと、という気持ちになる。
「分かる人にだけ、分かればいい」
なるほど。じゃ、その先は?
分かった人は、行動するのだ。
熱い理解者と、一緒に行動しよう。そして、日本の医療を変えよう。
この人と話していると、そういうことが、夢物語ではなくて実現可能な気持ちになってくるのだった。

本当のところを言うと、しばらくブログは休むつもりでいました。
でも、今日、こんなに熱い人と出会ったことで、何か書かずにはいられなくなったのね笑
満ち足りた豚でおってはいかん、と。
毎日更新、とはいかないかもしれないけど、数日に一回ぐらいのペースでは書こうかと思います。