読売新聞の記事から。
『50M走で骨折、片足で立てず…子どもの体に何が?』https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20190311-OYT8T50009/
「走っただけで、骨折してしまう」「片足立ちでフラつく」「雑巾がけで腕を骨折した」「跳び箱に手をついた際に骨が折れた」「うまくしゃがめない」
昔の子供にはほとんど見られなかった症状が、最近子供たちの間で増加しているという。
なぜ、こんな子供たちが増えているのか。
記事の答えをざっくり要約すると、
「スマホやケータイゲームなど遊びの質が変わり、外で活動的に遊ぶことが少なくなった。そのせいで、骨が弱くなったり運動能力が低下したから」ということになる。
確かにそれはあるだろう。でもそれだけではないと思う。

まず指摘したいのは、血中ビタミンD濃度の低下。
外で活動的に遊ぶことが少なくなった、ということに関して、「活動的に遊ぶこと」、つまり筋骨格系への物理的負荷により骨が刺激を受け、骨形成が促進されることについては記事中でも言及されているが、なぜ「外で」なのかという点に触れていない。
外には太陽がある。これがすばらしいんだ。
日光に当たることによって、皮膚でビタミンDが生成される。
ビタミンDは胃腸からのカルシウムの吸収量や、腎臓でのカルシウムの再吸収量を調整し、骨にカルシウムを沈着させる。
カルシウムだけ摂っても、ビタミンDがなければ骨の強化にはつながらない(さらに言えば、マグネシウムやビタミンKも必要)。
また、血中のビタミンDは、食事由来よりも自分の皮膚由来のほうが多いというから、ビタミンDの補給には太陽に当たることが一番手っ取り早い。
一般の医学は、紫外線による害を不必要に強調していると思う。
日光に当たることによる恩恵(抗ストレス作用、抗うつ作用、抗癌作用、集中力アップなど)も忘れるべきじゃない。
ADHDの子供では血中ビタミンD濃度が低いことが分かっている。2ヶ月ほど前に出た論文で、ビタミンDのサプリでADHDの症状が軽快するというのがあった。参考にあげておこう。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1876382018301975

グリホサート(商品名:ラウンドアップ)という除草剤がある。
発癌性、遺伝毒性などが言われている。
ラウンドアップのせいで癌になったとして販売元のモンサントを提訴した裁判では、モンサントが敗訴して、約2億9000万ドルの支払いを命じる判決が出た。
人間への毒性のみならず、生態系への悪影響もあって、世界中で禁止の方向に進んでいるが、なぜか日本では使用量の規制を緩和する方向に進んでいる。
グリホサートは植物が土から栄養分やミネラルを吸収するのを阻害することで、除草作用を発揮しているわけだけど、この除草剤をまいた畑で育った野菜は、栄養分、特にミネラルの含有量が少ないことが分かっている。
つまり、上記記事に見られるようなひ弱な子供が増えている背景には、食品中に含まれている栄養分の低下があるのではないか、というのが僕の意見だ。
ただでさえ栄養分が低下してる上に、お菓子やジュースなどの糖質を過剰摂取し、さらにそこにアスパルテームなどの人工甘味料が含まれていれば、骨の劣化はますます進むだろう。
さらに言えば、野菜には化学肥料由来の硝酸体窒素が大量に蓄積しているし、おまけにその野菜は雄性不捻(食べ続けたマウスが無精子症になることが示されている)だし、遺伝子組み換え食品もすでに僕らのテーブルに上がっている。
栄養素が低下しているばかりか、毒入りの食物を成長期の子供が食べているわけだから、発育に影響が出ないはずがない。
たかが食事、じゃない。子供の健康こそが、日本の未来だ。
食事をおろそかにする国は早晩滅びる、といっても過言じゃない。
日本の政治は、モンサントなどの多国籍企業の利益を優先し、自国民の方向を向いていない。
となれば、僕らができることはひとつ。
知識を身につけ、自衛に努めるしかない。

最後に、グリホサートの影響(植物中のミネラルの減少)について考察した論文があったので、紹介しよう。
https://core.ac.uk/download/pdf/11741277.pdf
『グリホサートは、非グリホサート耐性大豆の種子や葉に含まれるカルシウム、マンガン、マグネシウム、鉄の濃度を減少させる』
要約
グリホサートが、植物の成長にどのような影響を与えるか、また、非グリホサート耐性大豆(Glycine max, L.)の葉と種子の中のミネラル栄養素にどのような影響を与えるかを研究するため、温室で実験を行なった。
グリホサートを苗条にスプレーで散布した。除草のために推奨されている使用割合の0.06から1.2%の間で、徐々に使用量を増やしていきながら散布した。
3週齢の植物を使った実験で、苗条に散布するグリホサートを増やしていくと、若葉のクロロフィル濃度および苗条の乾燥重量が有意に減少した。減少は特に植物の若い部分で著しかった。
グリホサートの散布量の増加に応じて、シキミ酸の濃度が、グリホサート散布のないコントロール群と比べて、古い葉では約2倍に、若い葉では16倍に増加した。
ミネラルを分析すると、葉に含まれるカリウム、リン、銅、亜鉛については影響を受けていなかった(むしろ、リンと銅についてはグリホサート投与群の若い葉では有意な増加さえ見られた)。カルシウム、マンガン、マグネシウムについては減少しており、特に若い葉での減少が顕著だった。
鉄については、グリホサートによって葉に含まれる濃度が減少する傾向が見られた。
次の実験は、成熟した実を収穫して行なった。
種子中の窒素、カリウム、リン、亜鉛、銅の濃度については、グリホサート散布によって減少していなかった。窒素、カリウム、亜鉛、銅については、グリホサートの散布量が最大のときに、むしろ増加していた。対照的に、種子中のカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガンの濃度は、グリホサート散布によって有意に減少していた。
これらの結果は、グリホサートがカルシウム、マグネシウム、鉄、マンガンの吸収および輸送を阻害したことを示唆している。グリホサートがこれらのミネラルに結合したために可動性を失ったためだと思われる。
グリホサートによる種子中の鉄、マンガン、カルシウム、マグネシウム濃度の減少は極めて特異的であり、種子の質に影響を及ぼしている可能性がある。