新型コロナウイルスが日本でも流行の兆しが見え始めたという。
適切な食事を心がけていれば、基本的には恐れることはないと思う。
以前のブログで有効と思われるビタミンやエッセンシャルオイルなどについて書いたが、今回は別の予防法を紹介しよう。

数日前にネットでこんな記事を見かけた。
『武漢から帰国したインド人に感染者はゼロ?カレー効果は本当か』
https://www.recordchina.co.jp/newsinfo.php?id=780941&ph=0&d=0148

内容を1行でまとめると、
「武漢からインドに帰国したインド人700人にはコロナウイルス感染者が一人も確認されなかったが、これは彼らが毎日食べていたカレーのおかげでははないか?」という記事。

これは当然あり得る話である。
カレーに含まれる各種スパイスに抗ウイルス効果があることは、すでに多くの研究が示しているところである。
たとえば、八角。
抗インフルエンザ薬のタミフルは八角(学術的にはトウシキミ。別名スターアニス、とも呼ばれる)を原材料に作られている。より正確には、トウシキミに含まれているシキミ酸がタミフルの合成材料のひとつ、ということである。
中国で新型インフルエンザが流行ったとき、この事実を聞きつけた中国人が八角を買いあさり、スパイス屋の店頭から八角が消えた、というニュースがあった。
この騒動を受けて御用学者は「単なる香辛料であって、インフルエンザの予防効果はありません」とコメントした。
なるほど、「八角を食っとけば新型インフルエンザにかからない」とは言えないだろう。しかし八角(およびその他の香辛料)に様々な免疫賦活作用があるのもまた、事実である。

たとえば、クルクミン。
ウコンに含まれている成分として有名で、日本人はウコンと聞けば「二日酔い対策のあれね」という感じだろう。
しかし結局のところ「ウコン(日本語)=ターメリック(英語)」で同じものなんだけど、ターメリックと聞けば、急にインド感が漂いませんか?^^
そう、カレーには多くの香辛料が使われているが、まず間違いなく含まれている香辛料のひとつは、ターメリックである。
そしてターメリックの成分のクルクミンには、抗ウイルス効果が確認されている。
このような論文がある。
『クルクミンはインフルエンザウイルス感染および血球凝集活性を抑制する』
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0308814609010553
「クルクミン(ジフェルロイルメタン)は広く利用されている香辛料であり、食品の着色にも使われている。多くのエビデンスが、クルクミンに多様な薬理活性(抗菌作用など)があることを報告している。本研究では、クルクミンに抗インフルエンザ活性があるかどうかを調べた。
細胞培養試験の結果、30μモルのクルクミンの投与により、ウイルスの産生が90%以上減少した。プラーク減少テストを使って50%効果濃度を調べると、約0.47μモル(選択指数92.5)だった。
薬剤付加時間実験によって、クルクミンにはウイルス分子の感染力を直接的に抑える作用があることが示された。この機序は、血球凝集の抑制によるものである。この作用はH6N1型に対してのみならず、H1N1型に対しても確認された。アマンタジンの場合とは異なり、ウイルスはクルクミンに対しては耐性を生じなかった。さらに、構造アナログの抗ウイルス活性との比較から、クルクミンのメトキシ基はヘマグルチニンとの相互作用にさいたる影響を与えていないことがわかった」

薬には耐性を生じたのに、クルクミンには耐性を生じなかった、というところがいかにも天然成分ぽくて、いい研究だ。
こういう研究に対して、「インフルエンザウイルスに効いたとしても、新型コロナウイルスにも効くとは言えないだろう」と言われれば、お説ごもっとも。効く、と断言はできない。
効くと主張するためには、in vitro(試験管レベル)なりin vivo(実験動物レベル)なり疫学研究(「カレーを週三回以上食べてる人とそうでない人とでは新型コロナウイルスの罹患率が何倍違う」みたいな)なりの科学的データがいるが、そういうのは今のところまったく存在しない。新型ウイルスなんだから、当然のことだけど。
しかしウイルスの増殖機構はおおむね共通していることが多いものである。
科学的データが出そろうのを悠長に待つよりは、効く可能性のあるものを一応試してみる、という柔軟な姿勢のほうが、実際的かつ賢明だと思う。
カレーを意識的に食べるようにしたり(ただし市販のルーを使ったカレーは粗悪な油を使っていることが多いから、お勧めしないよ)クルクミンやウコンのサプリを摂ることで、少しでもウイルスの罹患率を下げられれば、もうけものだよね。