マグネシウム(あるいはケイ素)の不足によって不眠になっている人がいるとすれば、これを補うことで不眠が治るのではないか。
当然の類推だろう。
しかし、不眠症にマグミットを処方する医師はいない。
やはりポイントは、ケイ素ではないか。
その線で文献を調べてみると、、、やはり、あった。
『公開特許公報(A)_二酸化ケイ素(SiO2)を含む不眠症治療用組成物』
https://biosciencedbc.jp/dbsearch/Patent/page/ipdl2_JPP_an_2009168810.html
日本語文献なので、誰でも読めるだろう。

地殻中に含まれる元素で最も多いのは酸素、次に多いのがケイ素である。
その上位ツートップがくっつたのが二酸化ケイ素で、当然のことながら地球上に極めてありふれた物質だ。
天然には白石英(クォーツ)として産出するが、人工的な合成も容易で、ガラス、乾燥剤(シリカゲル)など、日常生活にもなじみ深い。
しかし、二酸化ケイ素に不眠症改善作用があることを知る人は、あまり多くはないだろう。

マウスを使った動物実験。
二酸化ケイ素投与群、あと、比較のために酸棗仁湯(さんそうにんとう;不眠によく使われる漢方薬)投与群を設定し、睡眠時間を比べた。
結果、二酸化ケイ素は入眠させる効果は大きくはないが、いったん入眠すれば、その眠りを持続させる効果が非常に強かった(逆に、酸棗仁湯は入眠効果は大きいが、睡眠の持続効果はそれほどでもなかった)。
ということは、途中覚醒に悩む人にはうってつけだな。

さらに別の実験。
今度は人を使った研究で、被験者は50〜80歳の女性患者で、「5年以上不眠で、かつ、睡眠に関連する西洋薬、漢方薬及びその他健康機能食品を摂取していない」患者30人。よくこんな人たち30人も見つけたな^^;
このうち8人は、動悸および不安の症状があるが、その他22人は不眠の症状だけ。
さて、彼らに二酸化ケイ素を投与(1日3回、1回あたり3gずつ)し、20日間経過をフォローした。
結果、被験者全員で、熟眠できるようになった。日中は頭がクリアになって体が軽く、疲労感も改善した。
一般的な睡眠薬では、眠っても寝ていないような感覚があったり、日中の眠気、体のだるさがあったりするが、そういった副作用は観察されなかった。
さらに、動悸や不安を訴えていた8人の症状も、全員で改善した。

実に、すばらしい効果だね。
睡眠薬は、こういうふうに、疲労がしっかりなくなって、朝に「あー、よく寝た!今日も一日がんばろう!」っていう眠りをもたらしてくれるものでなくちゃいけない。
でも実際の臨床現場はどうか?
ベンゾ系睡眠薬を常用している患者の表情はどうか?
断言するけど、晴れ晴れした表情の人なんていない。
患者の声を聞いてみるといい。
「ロヒプノールね、よく眠れるんですけど、なんていうかな、眠りの穴に強制的に突き落とされるような感じがするんです」
「普通の眠りって、意識が徐々にフェードアウトしていく感じでしょう。でもベンゾ系の眠りは、パソコンの強制終了って感じです。画面が一瞬にしてブラックアウト、みたいな」
「眠った、という感じじゃないんですね。意識が落ちていた、といえば近いかな。すっきりなんてしませんよ。普通に眠れればそれが一番ですよ、もちろん。でも、ベンゾを飲まないと明日の仕事に差し支えるから、仕方なく飲んでいるんです」

ベンゾは、眠りの質がよくないだけじゃなく、依存性と耐性も怖い。
「結局効かなくなるし、しかもそれなしではやっていけなくなる」ってさ、怖すぎるでしょ。
薬としては完全に破綻してると思う。いわゆる「クスリ」「ヤク」っていう意味なら通るだろうけど。
本来こんなものが当たり前に処方されては、いけないんだ。

なんとか他の手段はないだろうか。多くの研究者が安全な不眠症治療薬を作ろうとしている。
ヒントは、足もとにあった。土のなかに最も多く存在する成分、二酸化ケイ素こそ、眠りの問題を解決するヒントだったとは、おもしろい。
ただし、上記文献は2010年の韓国のもので、その後二酸化ケイ素を使った睡眠薬が製薬として実際に開発、処方されているのか、そのあたりの事情はわからない。
また、二酸化ケイ素ではなく、一般に市販されているケイ素のサプリで不眠症が改善するのか、そのあたりはわからない。エビデンスのある論文を見つけることはできなかった。
ホメオパシーでは不眠のレメディにケイ素が使われるというけど、これにエビデンスがあるかといえば、ちょっとわからない。

不眠に悩んでいるからといって、乾燥剤のシリカゲルを食うわけにもいかない^^;
とりあえず、ケイ素が体にいいことには多くのエビデンスがあるから、「これで眠るんだ!」などとあまり強い期待はせず、おまじない程度の気持ちで飲めばいいと思います。