ジョコビッチの言葉。
「ツォンガは僕がもうヘトヘトだということを見抜いていた。
サーブして、僕をおもちゃのように、前へ後ろへ走らすことができた。
観客たちも彼に声援を送り始めた。彼のサーブはますます速く、そして力強かった。
一方、僕のサーブはますますのろく、弱々しかった。
まるで化け物を相手にプレーしているように感じた。
芝に足が釘付けになったみたいに、彼のショットに反応できないことも一度ならずあった。
彼は第4セットを、6-3でとった。

第5セットが始まる前から、観客の目にはこの試合の勝者は明らかだった。
ツォンガの3-1で迎える0-40のサーブで、僕は自分のテニス人生で最低のサーブを打った。まさに、ブレイクポイントだった。
彼に勝つためには、最高のサーブを放ち、彼のバランスを打ち崩し、ゲームの流れを握らないといけない。
これまでのテニス人生で数十万回のサーブを打ってきたが、次に打つこのサーブを、そのなかでも最高の一打にしなくてはいけない。
そうすることが、僕がこの試合で勝つ最後のチャンスだ。
ポン、ポン、とボールを地面についた。そして、ボールを空中にトスした。
体をめいっぱい反らせ、今まさに、打とうとした。が、胸全体に息苦しさを感じた。
ラケットではなく、重いハンマーを持っているようだった。

体がもうダメだった。
フォルト。
気持ちも折れた。ポン、ポンとボールを二度地面につき、サーブした。
ダブルフォルト。
ゲーム、ツォンガ。
試合終了は唐突にやってきた。まるですみやかな処刑のように。
コートの真ん中で握手した後、ツォンガは喜びのあまりダンスをした。観客の声援を受け、彼は力とエネルギーにあふれていた。
一方、僕は疲れ切っていた。
17年間、毎日休むことなく練習をしてきた。
それでも、この最高の舞台で、フィジカル面、メンタル面両方において、自分のベストパフォーマンスを発揮できるだけの力がない。

なぜなのか。
僕には技術もあれば才能もある。意欲だって誰にも負けない。
メンタルやフィジカルを鍛えるためなら、どんなトレーニング環境も整えることができるし、世界で一番の医者に診てもらうことだってできる。
僕の足を引っ張っていたのは、僕が思いもかけないものだった。
トレーニングや練習には、何の問題もなかった。
僕は食べるものが、まったくなっていなかった。

『僕の人生を変えた食事』
2010年1月27日のダブルフォルトは、僕のテニス人生のどん底だった。
しかし、そのたった18か月後、2011年7月には、僕は見違えるように復活した。
11ポンド軽くなり、しかもショットの切れが増した。自分の人生のなかで最高に健康的で、元気だった。
僕は二つの目標を達成した。ウィンブルドンで優勝することと、テニス選手ランキングの1位になることだ。

ラファエル・ナダルの放った必死のバックハンドがコート外に着地し、ついに僕がウィンブルドンで勝ったその瞬間、僕は6歳の頃に戻ったようだった。
戦火で荒廃したセルビアで、誰しもに「かなうわけがない」と嘲笑された夢を、純粋に追いかけていた、あの子供の頃の気持ちが、よみがえった。
地面に崩れ落ちた。両手を空中に突き出した。かがみこんで、ウィンブルドンの芝の草を幾本か引き抜き、それを口に含んだ。
甘い味がした。こんなに甘いものは食べたことがない。

18カ月で僕を「上手なプレーヤー」から「世界一のプレーヤー」に変えたのは、新しいトレーニングプログラムではない。
ラケットを変えたのでもなく、練習を変えたのでもコーチを変えたのでもない。
僕は食事を変えた。

僕の体が必要としているものを、正しく食べ始めたことで、僕の人生は変わった。
食事を変えて最初の3か月で、体重が181ポンドから172ポンドに減った。
家族や友人はやせすぎじゃないかと心配した。でも僕はこれまでにないほど元気で、機敏で、エネルギーがあふれ出るようだった。
コート上では素早く、かつ、しなやかで、他のどのプレーヤーも追いつけないようなボールを返すことができた。
集中力も冴えわたり、体力もタフになった。全然息切れすることがなくなった。
アレルギーは軽快し、喘息も治った。
恐怖や猜疑心は、揺るぎない自信へと変わった。風邪やインフルエンザにもかからなくなった。
あるスポーツ記者は、僕の2011年のシーズンを、これまでどのテニス選手も成し遂げたことがない最高の一年だったと書いた。
10のタイトルを獲得し、3つのグランドスラムを成し遂げ、試合は43連勝した。
そして、このすばらしいシーズンを迎えるために僕がした唯一のことは、食事を変えることだけだった」

ジョコビッチの”Serve To Win”という本からテキトーに訳しました。
僕は英語のことは多少知ってるけど、テニスのことは壊滅的に知らないので、誤訳はあると思う。
Serving 0-40, with Tsonga up 3-1, I hit the lowest point of my career. It was break point, in more ways than one.
訳せますか?
文法的には簡単でも、テニスを知ってないと訳せない。
とりあえず、『テニス用語辞典』で「ブレイクポイント」の意味を調べてみた。
【ブレイクポイント】
相手のサービスゲームで、サーバーから見て30-40やデュースでアドバンテージレシーバーになった際に、「ブレイクポイントが訪れる」と表現する。
頭にダブルが付くダブルブレイクポイントは、ブレイクチャンスが2回あることを指し、スコアはサーバーから見て15-40となる。
トリプルブレイクポイントはブレイクチャンスが3回あることを指すので、スコアは0-40となる。
テニスのスコアは原則その時のサーバー側から見た基準で考えるので、ブレイクポイントが相手に訪れている時のスコアは、0-40、15-40、30-40、アドバンテージレシーバーのいずれかである。

調べたのに、れっきとした日本語なのに、まったく意味がわからないっていう^^;
テニスのルールを理解することはあきらめた。だから、上記の訳はテキトーです。
興味があってちゃんと読みたいという方は、翻訳本が出ている。
『ジョコビッチの生まれ変わる食事』
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%B3%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%81%E3%81%AE%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%E9%A3%9F%E4%BA%8B-%E3%83%8E%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%B3%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%81/dp/4883206335

ジョコビッチのした食事の変更を、簡単に書くと、
グルテンフリー(小麦をやめる)、砂糖、乳製品をやめる。
基本的にこれだけ。
これだけで、単なる「うまいプレーヤー」から「世界一のプレーヤー」になれた、って彼は言ってる。
要するに、グルテン不耐症が彼の足を引っ張っていた、ということだろうな。
セルビアの実家はピザ屋だっただけに、小麦をやめるというのは相当な決断だったに違いない。

グルテン不耐症の人は、思った以上に多い。
うちの患者でも、小麦をやめるだけで症状がずいぶんよくなったという人はたくさんいる。
体がなんとなく調子が悪いという人は、まず、パンをやめてみるといいよ。

この本を読んでてふと思ったんだけど、、、
錦織圭の成績がパッとしないのは、彼、日清食品の宣伝塔で、カップ麺とか毎日食ってるからじゃないの?笑